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百般
「百般〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百般の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
にきっと起るのである。わたしはこれを修正すべき理智の存在を否みはしない。同時に又
百般の人事を統《す》べる「偶然」の存在も認めるものである。が、あらゆる熱情は理性....
「高山の雪」より 著者:小島烏水
た日本に伝わって来て、諸々の文明国は、山岳会を有するに至った。何故ならば、山岳は
百般の自然現象を、ほぼ面積の大なる垂直体に収容した博物館であり、美術殿堂であるか....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
証拠に、豹一はもはや多鶴子以外になんの興味も感じ得なかった。もともとたいして世上
百般のことに興味をもたない彼ではあったが、しかし、少くとも彼の自尊心を刺戟するこ....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
床の上に坐り込んで、 「何? もう一ぺん言ってみろ。出来ぬのかとは、何事だ。人生
百般――と、敢えて大きく出ぬまでも、凡そ人間の成すべきことにして、不正、不義、傲....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
、あるいは秩序を紊乱し、しかして国民的統一を失えばなり。 〔第三〕国民論派は社会
百般の事物についてのごとく、政治法律の上についても国民的特立を必要の条件となす。....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
時にはまた、将軍家の耳目となり、大名旗本の行状素行にわたる事から、公儀お政治向き
百般の事に目を光らす目付見張りの監察の役目でした。その四人の中でも溝口豊後守と言....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
所属であった勤番所に移されるという時だ。この国の建て直しの日がやって来て見ると、
百般の事務はことごとく新規まき直しで、ほとんど手の着けようがないかにも見えていた....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
を仮りないで事を執る準備がなければならない、それには教導局を置き俊秀な少年を養い
百般の建築製造に要する技術者を造るに努めねばならないと言うような、遠い先のことま....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
の三新科学の相互の関係です。もしこれが十分に研究できれば、今日の人類社会に関する
百般の学問は、ほとんどその根底から新面目を施さねばならぬこととなるのです。私の先....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
め、聖賢の域に入れよとある。……がこれでは廻り遠い。人間そうそう永生きはできぬ、
百般の事物を究理せぬうちに、一生の幕を下ろすことになろう。容易に聖賢になることは....
「柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
んな違ってらい! 本草学にエレキテル、機械学に解剖学、物理に化学に地理天文、人事
百般から森羅万象、宇宙を究める学問だア! もっとも馬鹿野郎の眼から見たら、手品吉....
「神経」より 著者:織田作之助
語っていたが、数多くの女を知らない私にもその感想の味気なさは同感された。 人生
百般すべて紋切型があるのだ。型があるのがいけないというわけではないが、紋切型がく....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ゆる教育は、ひとり学校の教育をいうにあらず、ひとり知力の教育を指すにあらず、社会
百般の事々物々、政治、宗教、人情、風俗より天文、地理、気候、地味にいたるまで、い....
「西航日録」より 著者:井上円了
氏の滞在ありしをもって、あらかじめ余の旅館を定め、かつ停車場にて余の来着を迎え、
百般の事につき周旋の労をかたじけのうせり。また当地公使館には、旧友秋月左都夫君在....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
て女権は(婦人が選挙権を有するにもかかわらず)米国ほどに盛んならざるやに相見え、
百般のことが英国三分、米国七分くらいの程度にて、英米の折衷と鑑察を下し申し候。(....