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百薬の長
「百薬の長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百薬の長の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うとう》の媒《なかだち》、万悪の源、時珍が本草ことごとく能毒を挙げましたが、酒は
百薬の長なりと賞《ほ》めて置いて、多く食《くら》えば命《こん》を断ったと言いまし....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
毒でもあるかのごとくけなす。これに反し酒の好きな者は医師がいかにその害を説くも、
百薬の長《ちょう》なりと頑張《がんば》って聴かぬものが多い。心の好《す》き嫌《き....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
てしまったのである。 「酒か――。」 侍は噛んで吐き出すようにこう言った。 「
百薬の長も度を過ごしては禍《わざわい》の因《もと》じゃて――町人、これは其許《そ....
「煩悶」より 著者:正岡子規
高く一歩は低くと来らア。何でも家がぐらぐらして地面が波打って居やがらア。ゲー酒は
百薬の長、憂《うれい》の玉箒《たまぼうき》、ナンテ来らア。これでも妻君が内に待っ....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
の価値もないのである。 他人が愛飲する酒の如きは、人によって天の美禄でもあり、
百薬の長ともなるが、好まざる者には無価値である。煙草などもその一例であって、好ま....