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「百面相〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

百面相の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
るか」 「木戸番道具方をのぞきますと、芸人と名のつく男は、このわたくしのほかに、百面相を売り物といたしまする鶴丈《かくじょう》というのがひとりいるきりでござりま....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
の「雪中梅」、「花間鶯」、木下尚江の「良人の自白」、「火の柱」、内田魯庵の「社会百面相」等がある。 之等は、凡て、翻訳小説と同じく、政治、社会、教訓、或は立志....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
空想にひたっては泣いたり笑ったり、おどけたり、ふと窓を見ると、これは又奇妙な私の百面相だ。ああこんなに面白い生き方もあったのかと、私は固いクッションの上に坐りな....
栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
ちであった。 赤の他人にはよくして、身内の事は振り向きもしない。お君の親達は「百面相」だの「七面鳥の様な」と云って居た。 それでも、叱られ叱られ毎日、朝から....
一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
に灰受けを捧げている。 ああ、いかに場合とはいえブリスコーの生徒が、落ちたにも百面相とはなったものです。 「ああ、そうか」 私は、ポンと手を打つかわりに灰皿....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
ヴェの表情は見ものでした。決しておおげさではないにしても、例の眼玉と、小鼻とで、百面相を作って、僕を笑わせようとします。 さて、こういうコポオですが、彼は、ま....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
取りに下に降りると、私は窓に凭れて、しみじみ大きいあくびをした。――一九二六――百面相 四月×目 地球よパンパンとまっぷたつに割れてしまえ! と怒鳴ったとこ....
随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
を帰って来て、女房と一杯飲んで寝ました。 拾遺寄席囃子 先代鶴枝百面相ではかつて先代鶴枝と死んだ福円遊とについて書いたが、まったくもうあの鶴枝ほ....
随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
わが寄席随筆 大正末年の寄席百面相 かの寺門静軒が『江戸繁昌記』の「寄席」の章をひもとくと、そこに「百まな....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
で、即興の浪曲自伝を唸り、夭折した詩人の宮島貞丈君は、顔面筋肉を伸縮させるだけの百面相を演り、大河内から栗島すみ子、酒井米子まで巧みに見せた。これはのちに私が推....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
ょく》あるものにあらず。「東都名所」と題する山水画中の人物の姿勢、あるひは「生写百面相《いきうつしひゃくめんそう》」と題する小冊子の顔面の表情よくこれを証して余....
伝不習乎」より 著者:北大路魯山人
いわざるを得ない。観音様を彫ればそこらの芸妓|面をしていたり、恵比寿大黒が落語の百面相であったり、所詮われわれの脳裡にあるものを表現してはいないのである。技術は....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
寄せて見せる。長いベロを伸ばして、鼻の頭まで届かせて見せる―― そのうち、彼も百面相にくたびれてしまい、犬もすこし飽きた様子で、再び険悪になりかかったので、今....