百韻[語句情報] »
百韻
「百韻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
百韻の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
たところで、やがて連中の付合があった。 主人役の金兵衛は、自分で五十韻、ないし
百韻の仲間入りはできないまでも、 「これで、さぞ親父もよろこびましょうよ。」 ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
連中が御連中で、御弁当に酒さかななぞは重詰めにして出しましたそうですが、なんでも
百韻とかの付合があって、たいへんくたぶれたなんて、そんなことを言っておそく帰って....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
ればかりではない、足利時代の『鷹筑波集』からも、猿楽狂言からも、また貞徳の「独吟
百韻」からも、富士|詣の群衆のざわめきは、手に取るように聞えるが、それらの参詣者....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
場合もはなはだ多い。上の例では「ほろほろ」から四句目に「だんだんに」が来る。同じ
百韻中で調べてみると前のほうにある「とろとろ」はだいぶ離れているが、ずっとあとに....
「ラジオ・モンタージュ」より 著者:寺田寅彦
思われる。それは芭蕉とその門下の共同制作になる連句である。その多数な「歌仙」や「
百韻」のいかなる部分を取って来ても、そこにこの「放送音画」のシナリオを発見するこ....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
急の構成がおのずから定まり、一巻が渾然とした一楽曲を形成するのである。 発句は
百韻五十韻|歌仙の圧縮されたものであり、発句の展開されたものが三つ物となり表合と....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、仏教の律蔵には産門を多くは瘡門《そうもん》(すなわち創口)と書きあり、『白雲点
百韻俳諧』に「火燵《こたつ》にもえてして猫の恋心」ちゅう句に「雪の日ほどにほこる....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ともあったのである。 父親は七十の古希に、国許で同士集まって、歌仙であったか、
百韻であったか、俳諧を一巻き巻いた。それを書物にして配りたいという。書物は『八重....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
は思えるのだが、それにはまた第三の理由として、連衆の支持というものがあった。歌仙
百韻の席に列なるほどの者は、かねて経歴と心境との互いに似通うたものが有ったうえに....