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「皮紐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

皮紐の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
エーベルハルトの大戦に関する類例集の中から、拾い上げることができました。それは、皮紐の合わない小型の瓦斯《ガス》マスクを、大男がつけたとして、その男が突撃の際に....
地球盗難」より 著者:海野十三
古めかしい汚れた洋服をつけ、そして何が入っているのか分らないが、肩から斜めに黒い皮紐のついた、四角な鞄をかけていた。武夫の争闘した草叢の方を見て、ニヤリと薄気味....
道標」より 著者:宮本百合子
かさすアーク燈が煌々《こうこう》とてらし、粉雪のふる深夜の通りを照している。銃を皮紐で肩に吊った歩哨が、短い距離のところを、行って、また戻って、往復している。モ....
マクシム・ゴーリキイの人及び芸術」より 著者:宮本百合子
をあつめていると、やすやすと隣から塀をのり越えてたくましい立派なマクシムが、髪を皮紐でしばった仕事姿のまま庭へはいって来た。 「どうしたね、若い衆、道でもねえと....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
をやすやすのり踰えて一人の逞しい立派な若者がこっちの庭へ入って来た。見ると、髪を皮紐でしばった仕事姿のマクシムである。アクリーナが、おどろきながらも天性の温かい....
月世界探険記」より 著者:海野十三
の有様がハッキリと分った。 そのすこし後には、進少年がラジオの送受機を守って、皮紐のついた座席に身体を結びつけた。その横にはミドリ嬢が同じように頑丈な椅子に身....
時計」より 著者:宮本百合子
ればならない有様だった。私は暫く躊躇したが、じゃ、なくさないで。そう云って、彼の皮紐に私のその時計をつけ、クロノメータア・ミリカへ、細い黒リボンとルネサン風の模....