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盛塩
「盛塩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
盛塩の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
より数等上である。今春あたりから粋な横町辺に並んだ格子先には、昔にかわらぬ打水に
盛塩《もりじお》の気分がチョイチョイ出ている。 京橋を渡りすこし宛《ずつ》落ち....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
の戸があいて、紅がらいろや浅黄のれんの下に、二三足の女下駄が行儀よくそろえられ、
盛塩のしたぬれ石に、和《やわ》らかい春の陽が射しかける午少し前の刻限になると、丁....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
を持つ事が恐ろしくなっている。
のれん越しにすがすがしい三和土《たたき》の上の
盛塩を見ていると、女学生の群に蹴飛《けと》ばされて、さっと散っては山がずるずると....
「風琴と魚の町」より 著者:林芙美子
の中を照らしながら、下駄を笊《ざる》で引きあげた。母は、石囲いの四ツ角に、小さい
盛塩《もりじお》をして「オンバラジャア、ユウセイソワカ」と掌を合しておがんだ。 ....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
になったのか、何枚も皿を持つ事が恐ろしくなった。 のれん越しにすがすがしい朝の
盛塩を見ていると、女学生の群にけとばされて、さっと散っては山がずるずるとひくくな....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
鼠鳴をするのです。それから外へ出て、格子を叩いています。入口には三所ほどに、高く
盛塩がしてありました。縁起を祝うのだそうです。内田病院の前まで行きましたが、あっ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
たちは、しどけない寝乱れ姿で板の間の雑巾がけ、暖簾口の水そうじ、雪をかいたあとへ
盛塩を積んで、 「オオ寒い、まだ降ってるよ」 とあわてて重い戸を閉める。 朱....