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「盛粧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

盛粧の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
はいつもの通り玄関を抜けて茶の間から勝手へ出ようとした。すると嬋娟《あでやか》に盛粧《せいそう》したお延が澄ましてそこに坐っていた。津田ははっと思った。寝起《ね....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
、引挟んだのかと思ったのは事実であります。 それが紫に緋を襲ねた、かくのごとく盛粧された片袖の端、……すなわち人間界における天人の羽衣の羽の一枚であったのです....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
表二、三間は細い格子になっており、中は広い座敷で、後は金箔を押した襖で、ちょうど盛粧をした女たちが次々と出て並ぶところでした。近寄らなくても、往来からよく見えま....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
彩色させて、近所の寄席へ連れてったり縁日を冷かしたりした。孔雀のような夫人のこの盛粧はドコへ行っても目に着くので沼南の顔も自然に知られ、沼南夫人と解って益々夫人....