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監督官
「監督官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
監督官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
のように送った。それのみで倦き足りないで、各方面に向けて庄司署長の悪声を放った。
監督官庁へは毎日庄司署長を免職させろと云うはがきが飛び込んだ。 当時の支倉の頭....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
う話がある。ある遠い国の炭鉱では鉱山主が爆発防止の設備を怠って充分にしていない。
監督官が検査に来ると現に掘っている坑道はふさいで廃坑だということにして見せないで....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
めるためと称して各政党の選挙放送を企てた。之は内務省の諒解を得たに拘らず、直接の
監督官庁である逓信省の許可を得ることが出来ないので、お流れになったのだったそうだ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
っと前に、役員を召集して小学校建物の倒壊の批判を行ったが、その結論として、責任は
監督官庁が負うべきだということになったのである。そして大阪府当局も亦この責任を承....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
して一緒に直ちに引返して来たのだ。例の帆船がキット入江に入っているという知らせが
監督官のダンスさんの耳に入ったので、彼はその晩私の家の方向へやって来たのだった。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ています。一方に聖ベルナール、他方に衛生の役人、一方に聖ベネディクト、他方に風紀
監督官! 国家や、風紀や、葬儀や、規則や、行政や、そんなものを私たちは一々知って....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、今日との物資の比例に於ては同じように最高級の酒池肉林であったことに変りはなく、
監督官庁の役人は金次第で、あとは表面の帳面ヅラを合せておけば不合格品OKだ。 ....
「自転車嬢の危難」より 著者:ドイルアーサー・コナン
れたまえ」 彼はノートの紙をとって、ちょっと何か書きつけた。 「これを警察署の
監督官に渡してくれ。それから彼が来るまでは、私が諸君を監視するから、――」 ホ....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
れたものの区別は実にはつきりしているのである。 いうまでもなく、いじめたものは
監督官庁であり、いじめられたものは業者である。これ以上に明白なるいかなる規準も存....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
の事務員に、助かった女を連れて来るよう命ずると、それから向直って、まるで鉱山局の
監督官みたいに、勿体ぶって傍らに立っていた請願巡査へ、始めて口を切った。 「いや....
「子をつれて」より 著者:葛西善蔵
れ」斯う云って、彼を二階の広い風通しの好い室へ案内した。広間の周囲には材料室とか
監督官室とかいう札をかけた幾つかの小間があった。梯子段をのぼった処に白服の巡査が....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
がその方面に飛んでいく。メリヤス会社の細い煙筒から空を燻べるように煙が出ている。
監督官はつかつかと事務所に入って行き煙筒を指さしながら、 「あれは、この会社の煙....
「妻」より 著者:神西清
人の手には負えぬ仕事である。お役所というものを私は信用しない。郡会の上役とか税務
監督官とかいう連中はみんな若ぞうばかりで、現代の物質至上主義の無理想な青年一般に....
「語呂の論理」より 著者:中谷宇吉郎
の教授の判断に任せておいたが、とかく専門学者にはそういう判断力が少いから、例えば
監督官庁の適当な地位の人がその判断をすることに改めようというような議論だったら、....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
彼らの或る者の姿さえ見かけることがあるともいう話であった。国境とはいえ、警備隊も
監督官もいるわけではなし、出入自在であるようにも見られた。簡単なものだと私たちは....