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「監督者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

監督者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
っけなかった。もう一|度汝を彼所へ連れて行くとしょう。あの修行場には一人の老練な監督者が居るから、不審の点は何なりとそれに訊ねるがよい。』 『そのお方も矢張り竜....
わがまま」より 著者:伊藤野枝
眼は、叔父のまき子に対する本能的なほとんど盲目的に近い愛と、登志子に対して厳格な監督者である威厳を示そうとするその二つのものが、登志子の目には始終極端にそぐわぬ....
宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
心配はないと思います。個性というものは黙っていても成長します。併し統一と訓練とは監督者に待たなければなりません。宝塚少女歌劇の可愛い役者達が舞台監督なり楽長なり....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ば、早熟だ。 馬籠旧本陣の娘とてもこの例にはもれない。祖母おまんのような厳格な監督者からお粂のやかましく言われて来たことは、夜の枕にまで及んでいた。それは砧と....
老ハイデルベルヒ」より 著者:太宰治
、また二十四歳の私よりも大人びて、いつも、態度が清潔にはきはきして、まるで私達の監督者のようでありました。佐吉さんも亦《また》、其の日はいらいらして居る様子で、....
帰去来」より 著者:太宰治
ね?」とニヤニヤ笑いながら尋ねるのである。女のひとは、まさかその人は私の昔からの監督者だとは知らないから、「ええ、たいへん親切よ」なぞと、いい加減のふざけた口を....
蒲団」より 著者:田山花袋
為ているか解らぬ。汚れる汚れぬのも刹那の間だ。こう思うと時雄は堪らなくなった。「監督者の責任にも関する!」と腹の中で絶叫した。こうしてはおかれぬ、こういう自由を....
耳と目」より 著者:寺田寅彦
画監督がそういう魔術を日常駆使しているのは周知の事実であろう。 トーキー製作の監督者は、要するに人間の目と耳とを品玉とする魔術師である。従ってこれらの感官に関....
社会時評」より 著者:戸坂潤
味で警官に接しなければならぬ。濫りに欠点を挙げ論駁攻撃を加え無能を懲罰するような監督者としての態度は、断然改めなければならぬ、というのである。 ××××にかけ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
といって、氏に益々機嫌を損う事にもなったが、氏といい私といい、その親みは、最初の監督者と被監督者とがあべこべに俳句を教えてもらったその時より何も変りはないのであ....
夏の町」より 著者:永井荷風
のを連れて行くけれど、自分はその頃から文学とか音楽とかとにかく中学生の身としては監督者の眼を忍ばねばならぬ不正の娯楽に耽《ふけ》りたい必要から、留守番という体《....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
膳のこととなると、酒を飲むことから、外出することにまで干渉する。いっぱし、自分が監督者気取りで納まっているようにも見られる。臍《へそ》が茶を沸かすことといえば、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なる従者であり、勇敢なる用心棒である上に、道中は、どうかすると、素行の上に於て、監督者としての役目をも、負わさせられている米友。いつも張りきった心と、油断のない....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、甚《はなは》だ罪のあるやり方ですけれども、一方から言えば、忠実すぎ、厳正すぎる監督者の眼をかすめたくなることも、日頃、品行方正な道庵としては、せめて旅行中ぐら....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
先生の不謹慎を責めることもあるし、その脱線を訓戒することもある――だから、一応は監督者気取りで、優越感を持ちながらおともをすることもできるというものだ。 昼が....