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「目庇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

目庇の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
ばかりに仰向いて天空を見上ぐるのであった。 それかあらぬか、翁は天宙から頭上へ目庇《まびさし》のように覆い冠って来る塩尻の形の巨きな影を認めたかに感じた。その....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
うな頑固な枠を入れたのはない。馬の尻毛や亜麻の極《ごく》柔かい弾力の強いもので、目庇《まびさし》までも薄い上等のエナメル皮や何かが使ってある。小さく押し曲げさえ....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
の瀟洒たる人物がある。 黒の洋服で雪のような胸、手首、勿論靴で、どういう好みか目庇のつッと出た、鉄道の局員が被るような形なのを、前さがりに頂いた。これにてらて....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
それは中背の幅広い頑丈な元気盛りの男であった。四十六か七、八くらいであろう。皮の目庇《まびさし》のたれた帽子が、日に焼け風にさらされ汗の流れてる顔の一部を隠して....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ターニュ公は兜《かぶと》の両角の間に獅子《しし》の記章をつけ、ブールボン公は兜の目庇《まびさし》に大きな百合《ゆり》の記章をつけていた。しかし雄壮たらんがために....