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「目方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

目方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
煙管」より 著者:芥川竜之介
う。」 「へん、御勝手《ごかって》になせえましだ。」 河内山は、ちょいと煙管の目方をひいて見て、それから、襖ごしに斉広の方を一瞥《いちべつ》しながら、また、肩....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
膝の上へ無造作に腰をかけた。様式だけは完全な流眄《ながしめ》をして 「どのくらい目方があるかを量ってみてよ」 柚木は二三度膝を上げ下げしたが 「結婚適齢期にし....
爬虫館事件」より 著者:海野十三
、冥途ゆきの赤札をぶら下げるだけですが、その外のは必ず頭のある魚を揃えたり馬肉の目方をはかって適当の大きさに截断し、中には必ず骨つきでないといけないものもあって....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
かった。調薬室へ引返してみると、帆村は前とはすこしも違わぬ位置で、また別の劇薬の目方を測っていた。 「さアこれが投薬簿です。――」 帆村は帳面をとりあげると、....
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
き込んでいたが、不意に立上って私をふん捉えた。 「君、何貫ある?」 「何貫って、目方かね?」 「そうだ」 「よく覚えていないが、五十|瓩内外だね」 「ふむ。よし....
自叙伝」より 著者:大杉栄
とに、町道場を開いて、門弟五百人、内弟子百人あまりも養っていた。身の丈六尺四寸、目方四十貫という大男で、三十三で死んだのだが、その時でも三十五貫あまりあったそう....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
ても嘆願しても聞きに来る人は一人も無かった。 二十五年前には日本の島田や丸髷の目方が何十匁とか何百匁とかあって衛生上害があるという理由で束髪が行われ初め、前髪....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
くれい》して、四本の杉の角材を手にとるやら耳のところまで振ってみるやら、それから目方を考えてみるやらして、さまざまな診察を試みたが、その結果は、杉の角材であると....
薬草取」より 著者:泉鏡花
、先方の手を待たないで、自分で調合をして持って帰りました。私のする方が、かえって目方が揃うくらい、大病だって何だって、そんな覚束ない薬で快くなろうとは思えんじゃ....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
せがないから一つの帽子を質に入れて、五つの条件を契約した。 一、明日紅蝋燭一対(目方一斤の物に限る)線香一封を趙家に持参して謝罪する事。 二、趙家では道士を喚ん....
魚妖」より 著者:岡本綺堂
た。」と、吉次郎も不思議そうに言った。 「どうして蜿り込んだか知らねえが、大層な目方でしょうね。」 「おれは永年この商売をしているが、こんなのを見たことがねえ。....
註文帳」より 著者:泉鏡花
度ばかり目を通すと、無慮四五百挺の剃刀の中から、箱を二挺、紙にくるんだのを一挺、目方を引くごとく掌に据えたが、捨吉に差向けて、 「これだ、」 「どれ、」 箱を....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
口の先きで喋べる我々はその底力のある音声を聞くと、自分の饒舌が如何にも薄ッぺらで目方がないのを恥かしく思った。 何を咄したか忘れてしまったが、今でも頭脳に固く....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
大木あり。また山間には、百合の高さ三十尺なるものあり。動物カンガルーの高さ五尺、目方二十四貫目なるものありと聞く。豪州土人は世界中の蛮民中、最下等に属する人種に....
女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
それを見附けて、女の押丁が抱いて寝台の上に寝かした。その時女房の体が、着物だけの目方しかないのに驚いた。女房は小鳥が羽の生えたままで死ぬように、その着物を着たま....