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目玉
「目玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
目玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
あったから、電車でも片隅へ蹙んで、僥倖そこでも乗客が込んだ、人蔭になって、眩い大
目玉の光から、顔を躱わして免れていたは可いが、さて、神楽坂で下りて、見附の橋を、....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
に」僕は吉弥の誇張的な態度をわざとらしく思っていたので、澄まして答えた。「お前の
目玉に水ッ気が少しもなかったよ」 硯と巻き紙とを呼んで、僕は飲みながら、先輩の....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
嘴を指す)この黒い、鼻の先へひけらかした。この節、肉どころか、血どころか、贅沢な
目玉などはついに賞翫した験がない。鳳凰の髄、麒麟の鰓さえ、世にも稀な珍味と聞く。....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
指の環を当がって、もう一度頭を掉った。それ、鍵の手は、内証で遣っても、たちまちお
目玉。……不可えてんだ、お前さん。 (御法度だ。) と重く持たせて、 (ではご....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
っとかがって、大小|護謨毬にのッけて、ジャズ騒ぎさ、――今でいえば。 主婦に大
目玉をくった事があるんだけれど、弥生は里の雛遊び……は常磐津か何かのもんくだっけ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
う、どうぞ。」 お京は膝に袖を千鳥に掛けたまま、雌浪を柔に肩に打たせた。 「大
目玉を頂きましたよ、先生に。」 「もうどうぞ、ご堪忍。」 「いや、お詫びは私こそ....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
も稀には見掛けるが、昔の凧屋の看板というものが面白かった。籠で蛸の形を拵らえて、
目玉に金紙が張ってあって、それが風でくるりくるりと引っくり返るようになっていた。....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
から、金のかんむりをかぶって、ながいすそを着物のうしろにひいていました。ガラスの
目玉をはめて、大きなうわひげをはやした、それはかわいらしいでくのぼうが、どの戸口....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
きでよく金魚鉢から金魚をすくい出してそれに赤い着物をきせたりし、母に見つかって大
目玉を頂戴したものである。 「それでは金魚可愛がったことにならへんやないか。金魚....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
てられ気味、頭を抱えて蒼くなった処を、ぶしつけものと、人前の用捨はない、先生に大
目玉をくらって、上げる顔もなかった処を、「ほんの一口とおいいなさいましたものを、....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
緋、桃色、水色、白、紅。 愛吉はきょとんとして、ぼんやりあらぬ方を眺めながら、
目玉をくるくると遣っていると、やがて外科室のその半開の扉をおした、洋服の手が引込....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
話をする癖に、いきなり大な声をしたから、私|吃驚した!……ちょっと、おまけに、大
目玉八貫小僧のように、片目を指の輪で剥き出すんですもの。…… 職人も吃驚しまし....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
にしてのみ、あるいは、打咽には柿のへたを紛にしてこれをのみ、耳に水が入れば、魚の
目玉を黒焼きにしてのみ、蟹の毒にあたれば紫草を食し、西瓜にあたれば唐辛を食し、火....
「迷信解」より 著者:井上円了
とを請う』といえば、見宣曰く、『年中にて灸すまじき日は正月元日と、灸すまじき所は
目玉なり。その他、別に凶日、禁所あるを覚えず』と答えたり」との話がある。なにごと....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
んのほうにむきなおった。 男の動作はすばやかった。しかしおかみさんは、その間に
目玉がぬけ落ちて、ぽかりと二つの深い穴があいているような男の顔に気づいていた。が....