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「目覚める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

目覚めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒猫」より 著者:佐々木直次郎
人にしておかなかった。夜には、私は言いようもなく恐ろしい夢から毎時間ぎょっとして目覚めると、そいつの熱い息が自分の顔にかかり、そのどっしりした重さが――私には払....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
た、が翌朝早く彼は自分の寝台にぱっと目を覚ました。そんなに早く彼が酔後の熟眠から目覚めることは従来の習慣上なかったのであるが、その朝は不思議に目がぱっちりと開い....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
星と衝突しても、それが既に光の消えた状態にあった場合にはそれによって再び新生命に目覚めるということはできないことになっている。それで遊星が太陽に墜落衝突すること....
朱日記」より 著者:泉鏡花
って雑所は居直る。話がここへ運ぶのを待構えた体であった。 「で、ござりまするな。目覚める木の実で、いや、小児が夢中になるのも道理でござります。」と感心した様子に....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
ばかりが子の「人間成長」に役立つものとは思わない。世には切実な愛情の迫力に依って目覚める人間の魂もある。叱正や苛酷に痩せ荒む性情が却って多いとも云えようではない....
光の中に」より 著者:金史良
せて、温かい手をさしのべ指導して行くならば、必ずや彼はだんだん深い自分の人間性に目覚めるであろうと信じた。 だが彼女は答えなかった。息を殺して私の云うことに注....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
いう境地にまで、すみやかに到達したいと念じている次第であります。 第六講 因縁に目覚める 無。 亦無。 乃至無。 亦無。 商人の話 昭和九年の春、AKから『般....
早すぎる埋葬」より 著者:佐々木直次郎
占める。もうこれ以上のまったくの寂滅はありえない。しかし、このような急な病気から目覚めるのは、発作がとつぜんであったわりあいにぐずぐずしていた。ちょうど長いわび....
春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
白馬、常念、蝶の真白い山々を背負った穂高村にも春が一ぱいにやってきた。あんずの花が目覚めるように咲いた百姓屋の背景に、白馬岳の姿が薄雲の中に、高くそびえて、雪が日....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
、思い出のバラックに、只一人起き伏しする身とはなった。 静夜、床のなかにひとり目覚めると、彼は自分の心臓がよく激しい動悸をうっているのを発見することがあった。....
白痴」より 著者:坂口安吾
ないであろう。今眠ることができるのは、死んだ人間とこの女だけだ。死んだ人間は再び目覚めることがないが、この女はやがて目覚め、そして目覚めることによって眠りこけた....
わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
容貌の美といふことが異常な刺戟になるのであつた。彼は九ツのそして十のヒエロニモの目覚めるやうな可憐さを忘れる筈はなかつたが、今眼前に再会した十三のヒエロニモは処....
精神病覚え書」より 著者:坂口安吾
むが、僕の場合は、一時間、長くて、一時間半で目が覚めた。又、服用する。又一時間で目覚める。又、服用する。こうして、次第に中毒してしまったのだが、何分、僕は、ムリ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
交番の中へ入れられないので、前の路上へねせておくわけだ。まったく昏酔状態で、いつ目覚めるとも分らない。 ちょッとした交通事故が一件あったほかは、私たちがこの交....
地上」より 著者:島田清次郎
あるいはそうした人類の生活を求めての平一郎の戦いかも知れない。 朝六時頃に彼は目覚める。もし彼が自分で目覚めず朝寝している時には粂がそっと起こしてくれた。彼は....