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直ちに
「直ちに〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
直ちにの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
に善後策を相談した。すると一番|憤《いきどお》ったのは第二の夫の伍長である。彼は
直ちに二人の鼻を削《そ》ぎ落してしまえと主張し出した。温厚なる君はこの言葉の残酷....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
ていただいた、「ただで、手紙を書いてあげます」という貼紙《はりがみ》をしたので、
直ちに多くの人々がこの窓の外に群がった。いよいよはがきに鉛筆を走らせるまでには、....
「白」より 著者:芥川竜之介
こぶ》る努め、ついに敵を噛み伏せるに至った。そこへ警戒中の巡査も駈《か》けつけ、
直ちに狼を銃殺した。この狼はルプス・ジガンティクスと称し、最も兇猛《きょうもう》....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
らも弱い者には堪えることは出来ない。
又
まことに自由を眺めることは
直ちに神々の顔を見ることである。
又
自由主義、自由恋愛、自由貿易、....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
覚にはもう迷うまいと思う。知ることは出来ない。が、知ろうとは欲する。人は生れると
直ちにこの「不可能」と「欲求」との間にさいなまれる。不可能であるという理由で私は....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ば一日と一八時間で繰返されるはずであるとする。そこでもし地球が一つの食の起った後
直ちに地球軌道の反対の側に行ってしまったとすれば、当然また一日と一八時間後に起る....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
に考え、また最終戦争論に賛意を表するものには、ややもすればこの戦争によって人類は
直ちに黄金世界を造るように考える人々が多いらしい。共に正鵠を得ていない。最終戦争....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
か、はた、意識してか、知らず、しかくあらしめたものである。 青麟に嫁く一言や、
直ちに霹靂であった。あたかもこの時の糸七に、屋の内八方、耳も目も、さながら大雷大....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
。 廉平は雲を抱くがごとく上から望んで、見えるか、見えぬか、慌しく領き答えて、
直ちに丘の上に踵を回らし、栄螺の形に切崩した、処々足がかりの段のある坂を縫って、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
様を拝むような気分になれそうもございませぬ……。』 『それは至極尤もな願いじゃ、
直ちにそれを戴いてつかわす。』 お爺さまは快く私の願いを入れ、ちょっとあちらを....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ては大いに奔走の労を取り、又一八八四年、『ロンドン神霊協会』が組織された時には、
直ちにその最初の会長に推された。又晩年には、今日尚お刊行しつつある『ライト誌』の....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
安心が出来ない。もしか原稿はポストの周囲にでも落ちていないだろうかという危惧は、
直ちに次いで我を襲うのである。そうしてどうしても三回、必ずポストを周って見る。そ....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
たことを苦笑はしていたが、そのために引きかえすこともなく、この善人らしい老人は、
直ちにまた徒渉して、白馬尻の小舎に着いた。ここで焚火をして、濡れた衣類を乾かす。....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
本当に勝ったという感じがした。 その後、昭和十七年の翼賛選挙には立候補したが、
直ちに辞退した。またその年、東京市会議員の改選に立候補したが、弾圧が激しく落選し....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
、餌を更め、無心にして唯|中りを待ちけるに、一時間許り経ける時、果して鈴に響く。
直ちに、綸を指して試むれば、尚放れざるものの如く、むずむずと二つ三つ感じたり、即....