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「直観的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

直観的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
議が出るかも知れない。すなわち、そんなことならば、むしろ始めからこれらの哲学者の直観的な考えを無条件に正当として承認した方が合理的ではないか、それがあとから科学....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
思わずヒステリックな声で叫ぶと、始めて法水は彼の過敏な神経を明らかにした。法水の直観的な思惟の皺から放出されてゆくものは、黙示図の図読といいこれといい、すでに人....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
だ知らない空の色、風の息、雲のたたずまい、波のうねりの機微なる兆候に対して尖鋭な直観的|洞察力をもっている。長い間の命がけの勉強で得た超科学的の科学知識によるの....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
内面的なる会得ではない。ここにおいて氏の認識は科学者の分析的理解力よりも、詩人の直観的創作力に著しく接近してきて、われらをして科学的真理の価値の過重からきたる器....
重兵衛さんの一家」より 著者:寺田寅彦
な理窟の筋道の通ったことばかりであったが、亀さんの鳥や魚の世界に関する知識は全く直観的なものであって、とうてい教わることの出来ない種類のものであった。亀さんは眼....
家庭の人へ」より 著者:寺田寅彦
ようとする努力が先に立つ。そうしてそれをやっている間に同時にその地震の強弱程度が直観的にかなり明瞭に感知されるから、たいていの場合にはすっかり安心して落着いてい....
西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
露出したものと云われるであろう。尤もこの短篇探偵小説における判官の方法は甚だしく直観的要素の勝ったもので解析的論理的な要素には乏しいと云わねばならないが、しかし....
学生と生活」より 著者:倉田百三
格主義的なもの、フロイドのように生理・心理学的なもの、スタンダールのように情緒的直観的のもの、コロンタイのように階級的社会主義的のもの、その他幾らでもあって枚挙....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
あることをまぬがれない。しかし一度視角を転じて、ニイチェ的な暗示と、力調とのある直観的把握と高貴の徳との支配する世界に立つならば、日蓮のドグマと、矜恃と、ある意....
学生と読書」より 著者:倉田百三
理の重要な部分はむしろ非合理的の構造を持ち、それを把握するためにはそれに対応する直観的英知によらねばならぬ。さらに生の真理の最深部は啓示によるのでないならとらえ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
た。 「この判断には、しかし、たしかな根拠はない。ただ、先日君をたずねたあとで、直観的にそう判断したまでのことだ。しかし、ぼくだけでは、この直観にあやまりはない....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
た。私も私のを見せたが、どうも歌では鈴子にかなわない気がした。彼女のは私のよりも直観的で、調べが婉微であった。しかし私が彼女にそれを言うと、 「あなたのは真直ぐ....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
上げる特質をもっていますが、僕はときどき、それを見つけようと努めました。それは、直観的な洞察力、すばやくはあるがあやまちのない判断の力、物事の原因に溯って貫きは....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
が、愛と良識とに恵まれている者であったら、衝動を受けた瞬間、相手の男性の善悪を、直観的に識別け、その瞬間に、将来を托すべき良人を――恋人を、認識るものである。狂....
悲願に就て」より 著者:坂口安吾
経衰弱の傾向もあったのだ。そういう私も、近頃は又奇妙に、そして甚だ不鮮明ないわば直観的な考え方によって、なぜか「抑制」と呼ぶものほど見事なものはないように考える....