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直言
「直言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
直言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
流な遊びではなくなって、自性了解の一つの方法となって来た。王元之は茶を称揚して、
直言のごとく霊をあふらせ、その爽快な苦味は善言の余馨を思わせると言った。蘇東坡は....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
わぬと云った。「例といふ文字をば、向後、時といふ文字にかえて御心得あるべし」と、
直言している。 此は相当皮肉な、同時に痛快な言葉でもあって、彼が転変極まりなき....
「運命」より 著者:幸田露伴
ば建文帝未だ生れざるほどの時なりき。其歳閏九月、たま/\天文の変ありて、詔を下し
直言を求められにければ、山西の葉居升というもの、上書して第一には分封の太だ侈れる....
「家」より 著者:島崎藤村
分の女でしたら面白いと御思いなさるんですか」 「そうですネ」と三吉は笑って、「正
直言うと、これはと思うような人は無いものですネ……昔の女の書いたものを見ると、で....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
。何故痩我慢なら大抵にしろと『忠告』したのが侮辱になる。成程親友でないものにそう
直言したならば侮辱したと云われても仕様が無いが、シカシ君と我輩とは親友の関繋《か....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
皆彼の説の上に注ぎかけられた嘲罵の声であった。しかしながら彼は毫も屈しなかった。
直言※議《ちょくげんとうぎ》、諱《い》まず憚《はばか》らず、時には国王の逆鱗《げ....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
、当人は今ではそんなことはどうでもよかった。彼は汗ばんでいた。「忠言却添郷友恨、
直言猶招県吏疑――」と書いて行った。
それを皆が見つめていた。自分の周囲にいる....
「惜別」より 著者:太宰治
ケットから一通の手紙を出して私に見せた。宛名は、周樹人殿、としてある。差出人は、
直言山人、となっている。下手な匿名だなあ、といささか呆れ、顔をしかめて手紙の内容....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
というような事を言う。嘘《うそ》だ。好《い》い処も何も有るのじゃない。不出来だと
直言が出来なくて斯う言ったのだ。先生も目が見えん人だが、私も矢張《やっぱり》自分....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
いた。 「対手は素人だ、憚りながら。」 「昨夜振られてもかい。」 「勿論。」 「
直言を感謝す。」 と俯向いて、袖口をのばすように膝に手を長く置き、 「人|壮ん....
「困惑の弁」より 著者:太宰治
正
直言うと、私は、この雑誌(懸賞界)から原稿書くよう言いつけられて、多少、困ったの....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
愛妾だからで、もっとも碩翁その人も一個変った人物ではあった。才智があって大胆で、
直言をして憚らない。そうして非常な風流人で、六芸十能に達していた。だから家斉とは....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
だ、自由かってな生活がしたいのだ。だが、それは理由のおもなるものではない。淡白に
直言すれば、ぼくらは富士男君の治下に立つことが不満でならないのだ」 三人が待ち....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
劇作家または小説家としては縦令第二流を下らないでも第一流の巨匠でなかった事を肯て
直言する。何事にも率先して立派なお手本を見せてくれた開拓者ではあったが、決して大....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
決して異論なかろうと信ずる。私は公平無偏見なる坪内君であるが故に少しも憚からずに
直言する。 けれども『書生気質』や『妹と背鏡』に堂々と署名した「文学士春の屋お....