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相こ
「相こ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相この前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
後にも此悪人を捕われさせ我が仇を復さんとの念あること必定なれば顔に恐ろしき怨みの
相こそ現わるれ笑の浮ぼう筈万々無く親友に話を初んとするが如き穏和の色の残ろう筈万....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ありきたりの型ですが、そこがむっつり右門の少し人と違うところでありました。顔の形
相こそ、今の苦しみのためにまだ青ざめていましたが、その他の風采《ふうさい》をうち....
「雪の宿り」より 著者:神西清
の身なんどは夢幻の池の面にうかぶ束のまの泡沫にしか過ぎぬ、この怖ろしい乱壊転変の
相こそ何かしら新しいものの息吹き、すがすがしい朝を前触れる浄めの嵐なのではあるま....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
覆を取ったので、私はようやく犯人の顔をよく見ることが出来た。 その向き直った形
相こそ物凄いものであった。哲学者のような額、肉慾主義者のような顎、――つまり云っ....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
と思うやがての事、彼女は願いの如く、妾の室に帰り来りぬ。あとにて聞けばこの事の真
相こそ実《げ》に筆にするだに汚《けが》らわしき限りなれ。今日《こんにち》は知らず....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
悍馬《かんば》を飼いて大栗と名づく。北国の商人五百馬を伴れ来る。従前馬商来れば輔
相これに馬の価を問い答うるままに仕払って買い取るを常例とした。しかるに王この遣り....
「三国志」より 著者:吉川英治
力を副え給え」 すると一人のあやしげな老翁が杖にすがって彼方の岩に腰をすえ、丞
相これへ来給えと呼んでいる。 「あなたは誰か?」 孔明が問うと、老翁は、 「土....
「三国志」より 著者:吉川英治
張苞などに守られて、中軍を出で、敵陣の正面に止まった。 「約によって、漢の諸葛丞
相これに臨めり。王朗、疾く出でよ」 彼方へ向って呼ばわった。 魏軍の門旗は揺....