相伴[語句情報] »
相伴
「相伴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相伴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
の不調和さが、渡瀬を妙に調子づかせた。
「飲めないことがあるものか、始終晩酌の御
相伴《ごしょうばん》はやっているくせに」
「じゃそれで一杯いただくわ」
渡瀬は....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いて、さすがは高山の奥方だ。ほんとうにその鯉を取って来て下さるなら、我々もその御
相伴にあずかりたいものだと冗談半分にがやがや云うと、お糸はどうぞ暫くお待ちくださ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
が可いけれど、お嬢さんは、」 「ここで皆一所に食べるんでなくっちゃ、厭。」 「お
相伴しますとも、お取膳とやらで、」 と小芳が嬉しそうに云う。 「じゃ、私も大き....
「親子」より 著者:有島武郎
めて晩くなるなと思った。 二人が風呂から上がると内儀さんが食膳を運んで、監督は
相伴なしで話し相手をするために部屋の入口にかしこまった。 父は風呂で火照った顔....
「河明り」より 著者:岡本かの子
々、いらして頂けないでございましょうか、お相客はどなたもございません。私だけがお
相伴さして頂きます」 私はまたしても、河沿いの家の人事に絡み込まれるのを危く感....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
は、猛毒瓦斯を吸って中毒し、氏の心臓はぱったり停ってしまったのです。そしてそのお
相伴をくらって、あそこの洗面器の下の下水穴から顔を出した不運な溝鼠が、鶴彌氏に殉....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
徳でござる。(肱を張って叩頭す。) 亀姫 ああ、姥、お前も大事ない、ここに居てお
相伴をしや。――お姉様に、私から我儘をしますから。 夫人 もっともさ。 舌長姥 ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
魚の宵越しは出来ん、と云って、焼蒲鉾なんか出して。 旨うございましたよ、私もお
相伴しましたっけ、」 と悠々と迫らぬ調子で、 「宵には何事もありませんでした。....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
そらくその所有者たる人は、ダンテの筆によって、かのインフェルノの煉獄の永劫呵責の
相伴者として描き出されたものであることを、想いおこされるのであった。これらの回想....
「かの女の朝」より 著者:岡本かの子
民の呼吸の為めにふんだんな酸素を分配して居るのである。――ものの利害はそんな処で
相伴い相償なっているというものだ――と二人はお腹の中で思い合って歩いて居るのだ。....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
知れない恐怖に襲われたお此は、夜の明けるまで、一睡も出来なかった。七兵衛もそのお
相伴で、おちおち眠られなかった。この頃の夜は短いので、わびしい雨戸の隙間が薄明る....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
との化学作用によりて起るという説とあった。ファラデーは電気作用と化学作用とは両々
相伴うことを示した。化学作用がなければ電気作用は起らず、されど相異なれる金属を接....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
この頃はお豆腐を食べても舌で味い分けられなくなったわ。始終|脂っこいもののお
相伴をするせいよ。 それでいてお豆腐の味が忘れられないの。だからただ見ているの....
「茶の本」より 著者:岡倉由三郎
に、うら若かった嫂といっしょに、いたずら盛りの小伜かく申す自分も、ちょこなんとお
相伴して、窮屈な茶室にしびれを切らせながら、結構な御ふくあいなどと、こまっちゃく....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
趣を異にするところあり。しかして建築はフィリピン式なり。夜九時、杉村、八木両氏と
相伴って帰船す。 マニラ市はフィリピン群島三千七百州の首府にして、その中の最大....