相対[語句情報] »
相対
「相対〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相対の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
を信じている。もし嘘《うそ》と思う人は日本に於けるアインシュタイン博士、或はその
相対性原理の歓迎されたことを考えるが好い。あれは神秘主義の祭である。不可解なる荘....
「二つの道」より 著者:有島武郎
って、その終わるところまで行き尽くした人がはたしてあるだろうか。
五
人は
相対界に彷徨《ほうこう》する動物である。絶対の境界は失われた楽園である。
人が....
「星座」より 著者:有島武郎
》めて、おぬいさんにやさしくかばわれながら三隅さんのお袋の所にいっしょになって、
相対《あいたい》よりも少し自分を卑下《ひげ》したお辞儀《じぎ》をした。おぬいさん....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
小路の二点となって、浅草橋を渡果てると、富貴竈が巨人のごとく、仁丹が城のごとく、
相対して角を仕切った、横町へ、斜めに入って、磨硝子の軒の燈籠の、媚かしく寂寞して....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
、詩人は必ず深い愛の体験者でなければならぬ。出でよ詩人よ。そして私達が直下に愛と
相対し得べき一路を開け。 私は又詩にも勝った表現の楔子を音楽に於て見出そうとす....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
が彼所にある。眼あるものは更に眼をあげて見よ」 クララはいつの間にか男の裸体と
相対している事も忘れて、フランシスを見やっていた。フランシスは「眼をあげて見よ」....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
はこの平均とは多少ずつ皆違っているのである。これからも分る通り諸恒星もまた互いに
相対的に運動しているので、恒星の群の中で特に太陽だけが運動しているのではない。 ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ん異とするに足りません。しかし仏英軍との間には恐らくマジノ、ジークフリートの線で
相対峙し、お互にその突破が至難で持久戦争になるものと考えたのであります。 ドイ....
「海異記」より 著者:泉鏡花
き恋女房と、愛らしき乳児を残して、日ごとに、件の門の前なる細路へ、衝とその後姿、
相対える猛獣の間に突立つよと見れば、直ちに海原に潜るよう、砂山を下りて浜に出て、....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
枝のままなる見事なる珊瑚の椅子、紅白二脚、紅きは花のごとく、白きは霞のごときを、
相対して置く。侍女等が捧出でて位置を変えて据えたるは、その白き方一脚なり。 僧都....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
、きょとんとして、太い眉の顰んだ下に、眼を円にして四辺を眺めた。 これなる丘と
相対して、対うなる、海の面にむらむらと蔓った、鼠色の濃き雲は、彼処一座の山を包ん....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ち、しゃんとして、相かわらず頭を高く上げているのだった。 公然と戦場で彼の敵と
相対峙するのは正気の沙汰ではなかった。なにしろ敵は恋路を邪魔されて引きさがるよう....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
「さん」を失礼する。俳人ではない。人となりは後に言おうと思う。)と炬燵に一酌して
相対した。 「――昨年、能登の外浦を、奥へ入ろうと歩行きました時、まだほんの入口....
「活人形」より 著者:泉鏡花
暮れぬ。他の事ならず。得三は刀を手にし、短銃を腰にしたり。我泰助は寸鉄も帯びず。
相対して戦わば利無きこと必定なり。とあって捕吏を招集せんか、下枝は風前の燈の、非....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
然に良い有様であった。 覇道文明のため戦争の本場であり、かつ優れたる選手が常時
相対峙しており、戦場も手頃である関係上戦争の発達は西洋に於てより系統的に現われた....