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相異
「相異〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相異の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
を止めて休養し、その後に電池の起電力に発表した。 元来、電池の起電力について、
相異なれる二つの金属の接触によりて起るという説と、金属と液体との化学作用によりて....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
然暇をとったのも、二度とこの界隈へ来てくれるなと云ったのも、皆お島婆さんの作略に
相異ないのですから、今更のようにお敏を疑ったのが恥しくもなって来ますし、また一方....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
の雑草は作物を乗りこえて葎《むぐら》のように延びた。雨のため傷《いた》められたに
相異ないと、長雨のただ一つの功徳《くどく》に農夫らのいい合った昆虫《こんちゅう》....
「片信」より 著者:有島武郎
うことになった。その僕の感想文というのは、階級意識の確在を肯定し、その意識が単に
相異なった二階級間の反目的意識に止まらず、かかる傾向を生じた根柢に、各階級に特異....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ならない。 同じ北種でも、アジアの北種とヨーロッパの北種には、その文明に大きな
相異を来たしている。日本民族の主体は、もちろん北種である。科学的能力は白人種の最....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の仏教にして、その濁れるもの果たして日本今日の仏教なるか。両邦に伝わるもの互いに
相異なるもなんぞ知らん、日本の宗教かえって純然にして、インドの宗教かえって腐敗せ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
なく、寒暖は平均を保ち、七十度より八十度の間を出でず、昼と夜との間も、二、三度の
相異あるのみ。余の滞在中は日中七十七、八度、夜間七十四、五度なりしが、年中同様の....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
まず、偶合なることを右の三者に分かちまするというと、必然と偶然とは果たして全く
相異なるものであるかというと、決してさようではありません。二者ともに関係を有して....
「三人の師」より 著者:上村松園
お使いになり、艶麗で華々しく画面がとてもきれいに見えるのである。 右と左ほどの
相異のある先生について学んだ私は、またそこに悩みが生まれて来た。 楳嶺先生の画....
「男女関係について」より 著者:大杉栄
の他の女に対する心持の進みかたと、他の女の君に対する心持の動きかたとに、自ずから
相異するところがあると言ったのは主としてこの地位の上にもとづくものを指したのだ。....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
これを要するに帝政論派なるものは政法の改革および自由制度の設立につき他の二論派と
相異なることなきも、ただ「改革および設立の期節」においてまったく反対したるものな....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
しない。冷たい傍観者ではあり得ない。 この夏休暇以来、君と僕との友情がイズムの
相異のために荒涼の相を呈せざるを得なくなるにつれて、私の頭のなかには「孤独」とい....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
現にハルトマンがあげている価値等級の典型的表解を見てさえも、われわれとは等級感が
相異するのを見てもわかる。まして価値に高さと強さとの二次元を認める以上、高くても....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
て枚挙にいとまない。これらの諸説はみな恋愛の種々相のある一側面を捕え得たものには
相異ない。この後とても世代の移るにつけいろいろな説がつみたされていくであろう。 ....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
の母と、自分の養、教育のために犠牲的に働いてくれた母とでは、子どもの感情は大変な
相異であろう。労働と犠牲とは母性愛を神聖なものにする条件だ。佐野勝也氏の母は機を....