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相続権
「相続権〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相続権の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
懸けての決心を持つべきときだった。 (紀久ちゃんを失うことは、同時にまた森谷家の
相続権をも失うことだ。紀久ちゃんと森谷家の
相続権と、この二つを失ってしまったら、....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
えたので、秀子は多分、其の遺言状を書き直さぬうちに叔父を殺さねば其の身が大身代の
相続権を失うが上に、又此の家から放逐せられ、身の置き所もない事になると思っただろ....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
ゃ聞こう」 「僕が死ぬと、誰が二川家を相続するのだ」 「いつもいう通り、奥さんに
相続権があるが、それでは二川家は絶えて終う。重武君が相続する順になるだろう」 「....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
バークレー領は近親の男子が相続した。しかるに、後に至ってエリザベスの子孫が、この
相続権を争ったのがそもそもこの訴訟の始りで、後には法廷の弁論のみではあき足らずし....
「黄昏」より 著者:宮本百合子
りなんだって」 前後の続きから、おくめには、その言葉がどうしても、家の血統とか
相続権とか、喧しいことは云わないで、貰えるものは貰って、のぶ子の学資でも助けたら....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
適当な経済上の保護、分配を与えるべきである、と主張している。日本の家族制度では、
相続権は長男にある。同じ子供でも、女子は権利を持っていないことになっている。その....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
慰謝だったはずである。しかるに祖父は、権柄ずくでその孫を請求し、もし渡さなければ
相続権を与えないと宣告した。父親は子供のために譲歩した。そしてもはや子供をも手も....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
氾濫によるデルタの自然的肥沃度は著しく高く、従って何らの資本が土地に投下されず、
相続権がなく、従ってほとんど財産権がなくとも、それは、なお、その面積に比例して大....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
作しない土地は他の何人にも与え得ることが宣言されていた。ペンシルヴァニアには長子
相続権はなく、またニュウ・イングランド州では長子はわずかに二|磅《ポンド》分の分....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
朝だ。兄の系統が北朝だ。天皇親政の理想によって相続法も昔に復活すると、北朝の方に
相続権の理があるのだ。そこで仕方がないから、正統の天子とは何ぞや。三種の神器の授....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
ラニウム鉱山の鉱業権が、坂田省吾という山師の手に渡り、サト子と叔母の由良ふみ子が
相続権の問題でゴタゴタしているところへ、在日の不良外人が介在して、受益権者の立場....
「冒した者」より 著者:三好十郎
子さんにゃ気があるんだ。もっとも、柳子さんにゃ、広島の婆さんが死ぬと、此処の家の
相続権が舞いこむからね、この家と柳子と、ソックリまるごと取り込みたいか。 私 ま....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ら、聖なる勤行に余念もないのだった。王の仕事とてもやはり聖なるものであった。神聖
相続権は彼の血のなかにある。彼の父シャルル五世が、その薨去のとき天国に、そして「....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
こんところを、よく聞いてくださいよ。……僕は大好きな妹のためを思って、この土地の
相続権を放棄したんだ。さもなければ、この土地は結局、こうして内のものにはならなか....