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相補
「相補〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相補の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
類の完全なる典型でないように、女子の性格も完全なる典型ではあるまい。男女の両性が
相補うて完全なる人格の発展ができるのである。 しかし我々の社会的意識の発達は家....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ろうではないか。お互いに違った方面に向かって発展して来ているが、しかし互いに長短
相補わない道理はない。諸君は心の落ちつきを失ってまで膨張発展を遂げた。われわれは....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
問題ではありません。世間の一切の万物、皆もちつもたれつなのです。現代の物理学者は
相補性原理といっています。
相補性原理とは、もちつもたれつということです。有名なア....
「道標」より 著者:宮本百合子
もとからのひとと新しいアッタッシェの交代が行われず、これからはこの、いかにも互に
相補うといった性格の二人がモスク※に駐在するのだそうだった。東支鉄道の問題、漁業....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
的利己主義の前に戦《おのの》いた。彼にいわすれば、ドイツとフランスとは、たがいに
相補って欧州文明の双翼となるべきものであった。両者を距《へだ》つる国境は撤せらる....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
何処《どこ》までも女たれ男は何処までも男たれ、かくて両性互いに相輔《あいたす》け
相補うてこそ始めて男女の要はあれと確信せるものなるに、図《はか》らずもかかる錯誤....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
らがある。そこでパンとは反対に、冬忙しく夏閑散な日本菓子を持って来て、互いに長短
相補おうというのであって、これが具合よく行けば中村屋の経営は初めて合理化するので....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
つ英・仏・独・伊等の国々がそれぞれ変わった社会状態と国民の性格とをもって、互いに
相補いつつ進んだのであるから、よほど有利な条件の下にあったということも認められな....
「如何に読書すべきか」より 著者:三木清
レッタンティズムにほかならない。一般的教養と専門とは排斥し合うものでなく、むしろ
相補わねばならぬものである。ひとは固《もと》よりつねに一定の目的をもって読書する....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
辺の兼ね合いはなかなか難しいものです。こういう言葉があります。 有無相通じ、長短
相補う。 このよき調節の伎倆は、やはり自分に対する活きた眼を備えることによって....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に密接な協力が行なわれているであろうし、また運用についても不断の研究によって長短
相補う如くせねばならぬ。例えば、東ソ連の航空基地は満州国境から何れも(西方は別と....