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相通ずる
「相通ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相通ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
う》な、山の手には勿論縁の遠い、――云わば河岸の鮪《まぐろ》の鮨《すし》と、一味
相通ずる何物かがあった。………
露柴はさも邪魔《じゃま》そうに、時々|外套《が....
「星座」より 著者:有島武郎
|忖度《そんたく》するところのごとくんば、この稿によって一点|霊犀《れいさい》の
相通ずるあるを認めん。我が東上の好機もまたこれによって光明を見るに至らんやも保し....
「青木の出京」より 著者:菊池寛
り微笑して頷いて見せた。頭のいい先生と、頭のいい青木との間には、霊犀《れいさい》
相通ずるといったような微妙なる了解があった。クラス全体は、まったく地上に取り残さ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ました」
千古の恨みを吐き出して其の声は人間の界《さかい》を貫き深く深く冥界と
相通ずるかと疑われる様な音である、余は感動せずに聞く事は出来ぬ、知らず知らず一身....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、科学の力によって非常に拡張された外界の知識から我々の導き出した考えと種々な点で
相通ずるものがあるというところに主要な興味があるのである。 近代文明の淵源は古....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
人が書いたお経に大きな矛盾がなく、一つの体系を持っているということは、霊界に於て
相通ずるものがあるから可能になったのだろうと思います。大乗仏教は仏の説でないとて....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
として一生を通じて苦しんでいたものと思われる。狂念をいだいていたところもルソオと
相通ずる。そういう狂念の発作があのような間違いを起したといって好い。かれは『新生....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
日一般の人達が芸術に求めているものは、恰も原始民族が宗教に求めているものと非常に
相通ずるところがある。今日一般の信仰が衰えて芸術が神に変ったということはいい得な....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
質、才能、技術を含めて、両者はそれぞれ固有の領域内で独立した存在であり、かれこれ
相通ずる部分は非常に少いように考えられていました。従って、映画俳優としてスタアの....
「孟母断機」より 著者:上村松園
されて筆を執ったものであるが、これは「遊女亀遊」や「税所敦子孝養図」などと、一脈
相通ずる、わたくしの教訓画として、今もって懐かしい作のひとつである。 「その父賢....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
遥かに本所の方へ末を曳いて消え行く心地す。何等か隠約の中に脈を通じて、別の世界に
相通ずるものあるがごとくならずや。夜半の寝覚に、あるいは現に、遠吠の犬の声もフト....
「迷信解」より 著者:井上円了
に述ぶる必要はない。加持とは加持渉入と熟して、仏の三密と人の三密と互いに相加わり
相通ずる意味である。この三密加持の修行によりて、即身成仏ができると申しておる。よ....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
を漲らした。 鴎外が抽斎や蘭軒等の事跡を考証したのはこれらの古書校勘家と一縷の
相通ずる共通の趣味があったからだろう。晩年一部の好書家が※斎展覧会を催したらドウ....
「彼等流浪す」より 著者:小川未明
らないというばかりでは、このことは説明されない。一脈故郷の空や、原野と、ながめの
相通ずるものがあるがためである。 初期のロマンチストを目して、笑うことはできぬ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
至れり。欧州大戦初期に於けるドイツ軍のフランス侵入方法は、ロイテン会戦指導原理と
相通ずるものあり。欧州大戦に於て敵翼包囲不可能となるや、強固なる正面突破のため深....