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相違
「相違〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
相違の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
もう少し高等な相手だったら、己はこの不快を反※するだけの、反抗心を起していたのに
相違ない。何にしても、あの眇が相手では、いくら己でも閉口するはずだ。」
馬琴は....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
私は答に躊躇《ちゅうちょ》した。成程《なるほど》専門の上から云えば倫理学者には
相違ないが、そうかと云ってまた私は、その専門の知識を運転させてすぐに当面の実際問....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
たのも私《わたくし》たちなら、土蜘蛛《つちぐも》の計略を見やぶったのも、私たちに
相違ございません。」と、誠しやかに申し上げました。
そこでまん中に立った大臣様....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
だと思う。若槻は――いや、当世の通人はいずれも個人として考えれば、愛すべき人間に
相違あるまい。彼等は芭蕉《ばしょう》を理解している。レオ・トルストイを理解してい....
「影」より 著者:芥川竜之介
おろ》してある。ではこんな気がするのは、――そうだ。きっと神経が疲れているからに
相違ない。彼女は薄明《うすあかる》い松林を見下しながら、何度もこう考え直そうとし....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
同年配だったそうですが、小柄ででもあったせいか、誰の眼にも二つ三つ若く見えたのに
相違ありません。それが眉の濃い、血色|鮮《あざやか》な丸顔で、その晩は古代蝶鳥《....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
あの銅《あかがね》のような太陽が西の空に傾くまで、日一日馬の上でゆられ通したのに
相違ない。が、この平地が次第に緩《ゆる》い斜面をつくって、高粱と高粱との間を流れ....
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
の糸に縋《すが》りついて、どこまでものぼって行けば、きっと地獄からぬけ出せるのに
相違ございません。いや、うまく行くと、極楽へはいる事さえも出来ましょう。そうすれ....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
さんへお時儀《じぎ》をしてしまった。
お時儀をされたお嬢さんはびっくりしたのに
相違あるまい。が、どう云う顔をしたか、生憎《あいにく》もう今では忘れている。いや....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
讐の挙が江戸の人心に与えた影響を耳にするのは、どんな些事《さじ》にしても、快いに
相違ない。ただ一人|内蔵助《くらのすけ》だけは、僅に額へ手を加えたまま、つまらな....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
といろいろな打撃を通算したら、少くとも三万円内外は損失を蒙《こうむ》っているのに
相違ない。――そんな事も洋一は、小耳に挟んでいたのだった。
「ちっとやそっとでい....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
ればこそである。 この兄貴らしい心もちは、勿論一部は菊池の学殖が然しめる所にも
相違ない。彼のカルテュアは多方面で、しかもそれ/″\に理解が行き届いている。が、....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
想力、彼の性格解剖、彼のペエソス、――それは勿論彼の作品に、光彩を与えているのに
相違ない。しかしわたしはそれらの背後に、もう一つ、――いや、それよりも遥かに意味....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ずであった。もしファラデーが増そうと思ったら、その翌年には五千ポンドにも上ったに
相違ない。 「余がファラデーの伝を書くに際して、ファラデーの「電気実験研究」を繰....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
いる人にあっては、どんなにかふさわしい、どんなにか好い、どんなにか珍らしいものに
相違なかろう。 八月二十二日―― 私はもう辛抱が出来ない。ためしにまず小鳥を....