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真似
「真似〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
真似の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
反《そ》り身になって、鼻の高い、眼光の鋭い顔を時々ちらりと眺めながら、勢いよく手
真似《てまね》をして、しゃべり出した。
「いやそう云うつもりじゃないです。――項....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
松染情史秋七草《しょうせんじょうしあきのななくさ》さ。こんなことは、馬琴大人の口
真似《くちまね》をすれば、そのためしさわに多かりでげす。」
憎悪の感情は、どっ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
自然御美しいのと、御闊達なのとに御任せなすって、随分世を世とも思わない、御放胆な
真似もなすったのでございます。
そこで噂を立て易い世間には、この御姫様御自身が....
「河童」より 著者:芥川竜之介
診器を当てていました。その河童は僕が目をあいたのを見ると、僕に「静かに」という手
真似《てまね》をし、それからだれか後ろにいる河童へ Quax, quax と声を....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
づよい。どうせこれもその愚作中の愚作だよ。何《なん》しろお徳の口吻《こうふん》を
真似ると、「まあ私の片恋って云うようなもの」なんだからね。精々そのつもりで、聞い....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
り出すと、白足袋《しろたび》の足を上げて、この上を大仰《おおぎょう》に踏みつける
真似をした。……
八
それ以来、坊主が斉広《なりひろ》の煙....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
き、陰鬱な眼つきになりながら、私にも卓子《テーブル》の向うの椅子へかけろと云う手
真似をして見せた。
「ほんとうですか。」
私は椅子へかけると同時に、我知らず怪....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
《かたき》、思い知れ」と云いながら、やったのだそうです。……」
藤左衛門は、手
真似をしながら、笑い笑い、こう云った。
「それはまた乱暴至極ですな。」
「職人の....
「死後」より 著者:芥川竜之介
その言葉に取り合わなかった。
「うるさい。うるさい、黙って寝ろ。」
妻は僕の口
真似《くちまね》をしながら、小声にくすくす笑っていた。が、しばらくたったと思うと....
「少年」より 著者:芥川竜之介
じ》のない彼には誰一人好意を示すものはいない。のみならず彼等は口々に川島の言葉を
真似《まね》しながら、ちりぢりにどこかへ駈《か》け出して行った。
「やあい、お母....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
いから声をかけた。
「どうだい、握手で××××のは?」
「いけねえ。いけねえ。人
真似をしちゃ。」
今度は堀尾一等卒が、苦笑せずにはいられなかった。
「××れる....
「運」より 著者:芥川竜之介
ら出して来てくれたのが綾《あや》を十|疋《ぴき》に絹を十疋でございます。――この
真似《まね》ばかりは、いくら貴方《あなた》にもちとむずかしいかも存じませんな。」....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
ラズ、気ガ遠クナッテシマウノデスガ、今夜ハソウナラナイ内ニ、ワザト魔法ニカカッタ
真似ヲシマス。ソウシテ私ヲオ父様ノ所ヘ返サナイト『アグニ』ノ神ガオ婆サンノ命ヲト....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
いろ/\考をまとめてくれる。このこっちの身になると云う事が、我々――殊に自分には
真似が出来ない。いや、実を云うと、自分の問題でもこっちの身になって考えないと云う....
「初雪」より 著者:秋田滋
んだからね。お前だって、もっと丈夫になれるのさ。こんな片田舎のことだ、巴里ッ児の
真似は出来るもんでもない、私たちは燠でまア辛抱しなけれアなるまいよ。それにもう、....