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「真砂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

真砂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
にも思われるのである。この点でも詩人は何ものよりも先に高々と真理をうたい上げた。真砂《まさご》なす数なき星のその中に吾《われ》に向ひて光る星あり しかし星も....
藪の中」より 著者:芥川竜之介
から、遺恨《いこん》なぞ受ける筈はございません。 娘でございますか? 娘の名は真砂《まさご》、年は十九歳でございます。これは男にも劣らぬくらい、勝気の女でござ....
富士」より 著者:岡本かの子
み》へ出た。白波の立つ伊豆の海が見ゆる。相模|嶺《ね》の小嶺《おみね》を見過し、真砂|為《な》す余綾《よろぎ》の浜を通り、岩崩《いわくえ》のかげを行く。 東の....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ら居間を突切って、取次ぎに出る手廻しの、襷を外すのが膚を脱ぐような身悶えで、 「真砂町の、」 「や、先生か。」 真砂町と聞いただけで、主税は素直に突立ち上る。....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
かったかも知れません。 東京へ帰ってから聞きますと、伊井蓉峰の新派一座が中洲の真砂座で日露戦争の狂言を上演、曾我兄弟が苦力に姿をやつして満洲の戦地へ乗り込み、....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
とした大洋を眺めることが出来た。寝ていると、私の周囲にはかの石川|五右衛門が浜の真砂と称した所のその真砂と共に、黒、白、鼠、半透明、紺、青、だんだら染等の潮にさ....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
に御両親はありません、その御両親とも、お主とも思います。貴方の大事なお師匠さま、真砂町の先生、奥様、お二方を第一に、御機嫌よう、お達者なよう。そして、可愛いお嬢....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
らん。ちょうど引潮の海の色は、煙の中に藍を湛えて、或は十畳、二十畳、五畳、三畳、真砂の床に絶えては連なる、平らな岩の、天地の奇しき手に、鉄槌のあとの見ゆるあり、....
明治十年前後」より 著者:淡島寒月
はまず地理から始めなければならぬ、といって『紫の一本』『江戸咄』『江戸雀』『江戸真砂六十帖』などいう書物や、古絵図類を集めていたのもこの頃であった。 西鶴の本....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
従って、各所の小劇場でもそれを上演するものが少なくなかった。三十年九月には中洲の真砂座で「乳房榎」を上演し、翌三十一年二月には同座で「真景累ヶ淵」を上演した。い....
五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
。 「うむ、新左か、新左がいたのか! アッハハハ、そうであったか。……石川や浜の真砂は尽くるとも。……沙阿弥! 沙阿弥! 沙阿弥はいぬか!」 お坊主沙阿弥は迂....
熱情の人」より 著者:久保栄
劇の殉教徒であられたと思う。明治、大正、昭和の三つのジェネレエションにわたって、真砂座から築地小劇場にいたる劇壇生活の長い道程を、この詩人的な熱情がひと筋に貫い....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
名を左に挙げてみよう。 大劇場――歌舞伎座、深野座、春木座、明治座。 小劇場――真砂座、柳盛座、新市村座、三崎座、新盛座、浅草座、吾妻座、常盤座、藍染座。 な....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
に能く万年がこういったとか、あアいったとか噂をしていた。 壱岐殿坂の中途を左へ真砂町へ上るダラダラ坂を登り切った左側の路次裏の何とかいう下宿へ移ってから緑雨は....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
なく二葉亭は家庭を作って両親と別居した。初めは仲猿楽町に新居を構えたが、その後|真砂町、皆川町、飯田町、東片町としばしば転居した。皆川町から飯田町時代は児供が二....