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真骨頂
「真骨頂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
真骨頂の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
ア――女郎衆のオ――膝枕ア――」 と来るんだから遣り切れないだろう。海国男児の
真骨頂だね。 そのうちに又、ドオンと来る。五千、一万の鯖が船一パイに盛り上る。....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
が、有意義ではないかと思う。すなわち、こうした翁の強気と弱気の裏表のどちらが翁の
真骨頂か。どちらが先天的で、どちらが後天的のものか、ちょっと看別出来ないようであ....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
るなどという愛すべき事実さえもあるらしい。華美でエキゾチックで、ロマンチシズムの
真骨頂のような作家的なゴーチェの文章を、バルザックが単純に上手いと感歎したという....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
徊顧望、去りやらぬ風情に、これも自身我を忘れているのでありました。 道庵先生の
真骨頂は、平民に同情することと共に、英雄に憧るるところにある。さればにや、日頃は....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
どっきょ》をつつしむという。
人は、ひとりいて、誰も見る者がないと思う時にその
真骨頂《しんこっちょう》が知られるものだ。
板敷きに手枕して鼻唄まじり、あれほ....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
それは、もう、たわいもない細工物になってしまう。これが、散文の精神であり、小説の
真骨頂である。そうして、同時に、あらゆる芸術の大道なのだ。 問題は、汝の書こう....
「馬庭念流のこと」より 著者:坂口安吾
作と争ったことなぞもあるが、馬庭念流の歴史のうちではむしろ異端に類する時で、その
真骨頂は百姓剣法をもって天職とし、草ぶかい田舎にこもって伝統の剣法を受けつぎ楽し....
「安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
屋にただの百姓ぐらしをしてきたとは痛快じゃないか。これこそは馬庭念流というものの
真骨頂であろう。まさに夢の里だ。道場以外は百姓用のものばかりで、どこにも武張った....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
のよい日本刀! たかが南米の蛮人ども、切って捨てるに訳はござらぬ」 日本武士の
真骨頂、大敵前後に現われたと見るや、紋太夫は勇気いよいよ加わり、大刀の束に手を掛....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
んで
「国乱れて、忠臣現れ、家貧しゅうして孝子出づ。苦難多くして現れ出づ、男子の
真骨頂。いよいよ益満が、軽輩を背負って立つ時が参った」
益満が、三尺余りの長刀....
「回想録」より 著者:高村光太郎
が、海軍大臣をしていた樺山さんは、鹿児島に帰って狩をしているところがいい、南洲の
真骨頂はそういう所にあるという意見を頑張って曲げないので結局そこに落ちついた。南....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
うに私には思われます。言うまでもなく、いくら私が偏狭であったとしても、マルクスの
真骨頂は主として『資本論』の中に示されており、マルクシズムを是非するためには『資....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
算の尽きないことでは南朝朝廷のうちこのひとの右に出る者はない。 いや北畠親房の
真骨頂は、もっとべつな面だといえよう。 学識だった。 彼は同時代の武士や権門....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
、ほとんと何らの参考になるものは得ていないのである。是を私などはこの正風の祖師の
真骨頂が、今もなお正しく認められておらぬ結果かと考え、はたしてその仮定が当ってい....