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眷族
「眷族〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
眷族の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
云い渡した。もし飽くまでも不得心ならば、帝釈《たいしゃく》が阿修羅《あしゅら》の
眷族《けんぞく》をほろぼしたと同じ意味で、兄が手ずから成敗するからそう思えと、怒....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
でいるが、一人もこの娘の顔を見識っている者はなかった。屋敷へふだん出入りする者の
眷族《けんぞく》にも、こういう顔容《かおだち》の娘は見あたらなかった。身許不明の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いたずら半分に松葉いぶしにして責め殺したことがある。おそらく彼《か》の小女郎狐の
眷族《けんぞく》であって、その復讐のために彼等もまた松葉いぶしのむごたらしい死を....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もの」 「ほんとうかしら」 おまきの家を覗きに行って、人々は又おどろいた。猫の
眷族はゆうべのうちに皆帰って来たらしく、さながら人間の無智を嘲るように家中いっぱ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
碁盤には猫の爪のあとが残っているばかりでなく、恐らく猫の魂も残っているので、鼠の
眷族も畏れて近寄らないのだろうという噂でした。昔はとかくにこんな怪談めいた噂が伝....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て来た。 かれら自身の説明によると、その祖先が秦の暴政を避くるがために、妻子|
眷族をたずさえ、村人を伴って、この人跡絶えたるところへ隠れ住むことになったのであ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
な百姓わざも出来ないで、明けても暮れても殺生ばかりしていやあがる。おれたちの六親
眷族はみんな貴様たちの手にかかって死んだのだ。しかし今夜こそは貴様の天命も尽きた....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
える者に射あてると、彼はその臂を傷つけられて、おどろき叫んで逃げ出しました。他の
眷族どもも狼狽して、皆ばらばらと逃げ去ってしまったので、あとは元のようにひっそり....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
はどうしてもあの楼に一夜を明かすのだ」 あくまでも強情を張り通して、彼は妻子|
眷族を別室に宿らせ、自分ひとりは剣を握り、燭をたずさえ、楼に登って妖怪のあらわれ....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
志万はいうに及ばず貫一も今は万更ではない面持で、お志万の手を握って放さなかった。
眷族や仲間が百名ちかく集っての盛大な酒宴が開かれ、盃は新郎新婦へ矢のようにとんだ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
初めてその日その日の生活が営めるのじゃ。』 問『各神社には竜神様の外にもいろいろ
眷族があるのでございますか?』 答『むろん沢山の
眷族がある。人霊、天狗、動物霊…....
「怪談劇」より 著者:岡本綺堂
国在来の怪談はあまりに辻褄が合い過ぎる。たとえば甲が乙を殺したが為に、甲又は甲の
眷族が乙の幽霊に悩まされると云ったような類で、勿論それには因果応報の理も示されて....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
られて膾のように斬りきざまれた。こうして、足利将軍の執事という高武蔵守師直の一門
眷族はほろび尽くした。 その噂が都まであまねく聞こえ渡った頃には、かの兼好法師....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
今日の餌食ゆえです。汝一人ならどうにか中くらいにでも食えようが、詮ずる処、妻子|
眷族、つづいては一類一門のつながりに、稼がないではいられないからだよ。 やっと....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
師、技手の人が最も多いように見受けたが、その過半は父子夫婦または兄弟のごとき一家
眷族を引きまとめて乗船しておるから、つまり人口五百人の一村落が海中に浮かんでおる....