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眸子
「眸子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
眸子の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あいびき」より 著者:ツルゲーネフイワン
運だめし(ただし銃猟の事で)をしようとして、フト端然と坐している人の姿を認めた。
眸子《ひとみ》を定めてよく見れば、それは農夫の娘らしい少女であッた。二十歩ばかり....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
の面魂《つらだましい》なりき。 その眉《まゆ》は長くこまやかに、睡《ねむ》れる
眸子《まなじり》も凛如《りんじょ》として、正しく結びたる脣《くちびる》は、夢中も....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
《なが》めている。浅井の帰京と五分心の関係を見極《みきわ》めんと思索するごとくに
眸子《ぼうし》は一点に集った。 「先生」と云う。顔は先生の方へ向け易《か》えた。....
「行人」より 著者:夏目漱石
を見た。寒い戸外の空気に冷えたその頬《ほお》はいつもより蒼白《あおじろ》く自分の
眸子《ひとみ》を射た。不断から淋《さむ》しい片靨《かたえくぼ》さえ平生《つね》と....
「草枕」より 著者:夏目漱石
、相好《そうごう》にかほどな変化を来たしたものであろうか。昔の人は人に存するもの
眸子《ぼうし》より良きはなしと云ったそうだが、なるほど人|焉《いずく》んぞ※《か....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
なカスレ声で初対面の挨拶をした。処女の様なつゝましさがある。たゞ其の人を見る黒い
眸子の澄んで凝然と動かぬ処に、意志の強い其性格が閃めく様に思われた。最初其カスレ....