眼点[語句情報] »
眼点
「眼点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
眼点の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
」、「見物」の要求を充たす何よりのものが、スクリーンなのだ。写し方さえ、誠実で着
眼点が芸術的に真実ならば、ニュースや写実そのものが、そのままで人を考えさせるに充....
「読書法」より 著者:戸坂潤
「日本型コンツェルンの政治生活」の章とかで見られるように、コンツェルンに対する着
眼点を社会的政治的要約にまで高めることに、努力が払われている。例えば「日本型コン....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
だしくちがつている。この点に目をつけたのは高橋警部の賢明な所だと云えるが、彼の着
眼点はいいけれども推理の方法を誤つている。犯罪のやり方が余りちがうので彼は犯罪の....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
らトラクターの来るのをながめているところがある。下のほうからカメラを上向けに、対
眼点を高くしてとったために三人の垂直線が互いに傾き合って天の一方に集中しようとし....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
くば、芸術はノンセンスのノンセンスにすぎないだろう。 それ故《ゆえ》に芸術の主
眼点は、単に個々の事実や現象やを、無意味に書き並べることにあるのでなく、むしろこ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
」 「いや、つまり先生が、鼠を解剖して、やはり心臓麻痺かどうかを調べられたその着
眼点のよさですね、それに敬意を――」 「わははは、何をいうかい」 と博士は破顔....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
リーマン博士の言葉をもう一度復習してみた。だが、その結果、ますますもって博士の着
眼点の凡ならざることに感服させられたのだった。 「こいつはたいへんだ」 僕は、....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
であったという説を出したが、野副氏の見識に較べると、之は一段とスケールが小さく着
眼点が低かったと云わざるを得ない。
日本アジア主義が日本精神主義の侵略的拡大と....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
ものではない。之では実際の歴史も実際の社会も理解出来ない、というのが田辺博士の着
眼点だったのである。
そこで博士は考える。我と汝という個人をば媒介する或るもの....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
からない。 一体彼はどういう対象に興味を持っているのだろうか。之は一見幼稚な着
眼点であるように見えるかも知れない。例えばある作家が労働運動に興味を持っているか....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
校の参考書などに眼をつけなくても、大学や高等文官試験の参考書に眼をつけた方が、着
眼点が堂々としているだろう。 検挙された或る校長は、皆が今迄習慣的にやって来た....
「現代科学教育論」より 著者:戸坂潤
とに角科学者教育と科学普通教育とでは、その直接の目的が違うのであり、従ってその着
眼点も違わなければならぬ筈だ。単に、一方がより高級な科学的知識を授けるに対して、....
「観点と距離」より 著者:寺田寅彦
ころが、乙某に云わせると、ちっとも似ていないじゃないかと云う。これは甲と乙とで着
眼点がちがうためだと云えばそれまでである。すなわち甲にとってはAとBとの二人の顔....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
棲《せいせい》していて、特に夏の日中に飛翔《ひしょう》する小虫を捉《とら》えた着
眼点にある。即ち読者は、羽蟻という言葉によって、そうした高原地方の、夏の日中の印....
「日本の頭脳調べ」より 著者:戸坂潤
対抗が今日ほど深刻な意味を有ったことも、之までなかったのである。吾々はこういう着
眼点から、日本に於ける自然科学的知能を点検しなければならぬ。 文化勲章受領者で....