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眼病
「眼病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
眼病の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
めた。日朝《にっちょう》様ともどんぶく様ともいう寺の屋根が庭先に見えて、そこから
眼病の祈祷《きとう》だという団扇《うちわ》太鼓の音がどんぶくどんぶくと単調に聞こ....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
《わずら》う、脂目《やにめ》、赤目《あかめ》、流行目《はやりめ》が多いから、先生
眼病の方は少し遣《や》ったが、内科と来てはからッぺた。外科なんと来た日にゃあ、鬢....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
たり、菖蒲の節句というでもなし、遊びではなかったので。用は、この小児の二年姉が、
眼病――むしろ目が見えぬというほどの容態で、随分|実家の医院においても、治療に詮....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
○○の女将であった。 菊子の口のはたの爛れはすッかり直ったようだが、その代りに
眼病の方がひどくなっている。勤めをしている時は、気の張りがあったのでまだしも病毒....
「赤外線男」より 著者:海野十三
は赤の色によく感ずる。両方の眼の色に対する感覚がかたよっているんだ。それも一つの
眼病だよ」 「そうでしょうか、あたし困ったわ」と白丘ダリアは一向困ったらしい様子....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
の身の上が説明された。かれは奥州の或る藩中の野村彦右衛門という侍で、六年以前から
眼病にかかって、この頃ではほとんど盲目同様になった。江戸に眼科の名医があるという....
「祖母」より 著者:楠山正雄
一 青めがね 一雄は小学校へ行くようになって、やっと一月立つか立たないうちに、ふと
眼病をわずらって、学校を休まなければならなくなりました。 それから毎日、一雄は....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
たかで、たとえば眼を病んでいる人はその地蔵の眼に水を掛け、たわしでごしごし洗うと
眼病が癒り、足の悪い人なら足のところを洗うと癒るとのことで、阿呆らしいことだけれ....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
投げこんでしまいました。画家の喜びは何にたとえましょう。天の助けがあるから自分は
眼病をなおした上で無類の名画をかいて見せると勇み立って医師の所にかけつけて行きま....
「博物誌」より 著者:岸田国士
でも、それでは自慢の腰つきが台なしになる。 La Demoiselle 彼女は
眼病の養生をしている。 川べりを、あっちの岸へ行ったり、こっちの岸へ来たり、そ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
とかいってくれさえすりァ、おいらの頼みァ聴いてもらえようッてんだ。お釈迦が甘茶で
眼病を直すより、もっとわけねえ仕事じゃねえか」 「それでもあたしゃ。心にもないこ....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
な防ぎを心に用意した。 かの女の家は元来山の手にあるのだったが、腺病質から軽い
眼病に罹り、大学病院へ通うのに一々山の手の家から通うのも億劫なので、知合いのこの....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
うに、かれは眼を失わなければならなかった。かれは美女丸で売り出した年の七月頃から
眼病にかかって、左の片眼を明けていることが出来なくなった。歌舞伎座の盆興行に出勤....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
後八時過ぎまでに八里余り進んだには進みましたが、雪の光の反射のためにいわゆる依雪
眼病を煩った。その痛さは喩えようがない。今にも
かというような有様で実にそのま....
「木と鳥になった姉妹」より 著者:小川未明
心を傷めました。姉の疲れたときは、妹がかわって看病をいたしました。けれど、悪性の
眼病とみえて、なかなかなおりそうにも思われませんでした。 「おまえは、家にいて、....