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着京
「着京〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着京の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
りに上京し、東京から二三度手紙を寄こしたけれど、いつも無事を知らすばかりでべつに
着京後の様子を告げない。また故郷《くに》の者誰もどうして正作が暮らしているか知ら....
「蒲団」より 著者:田山花袋
そして上京の途次、恋人と相携えて京都|嵯峨に遊んだ。その遊んだ二日の日数が出発と
着京との時日に符合せぬので、東京と備中との間に手紙の往復があって、詰問した結果は....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
少詩を知っていた。それで私は例の時世を詠じた詩や、松山出発以来の途中の詩や、なお
着京以来聞き噛った時事の問題に渉る詩などを見せたり互に次韻をしあったりして、いよ....
「高浜さんと私」より 著者:寺田寅彦
もっていたうちでも、一つの重要なことは正岡子規を訪問することであった。そうして、
着京後間もなく根岸の鶯横町というのを尋ねて行った。前田邸の門前近くで向うから来る....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
よせた。先生の上京からかれの上京までに二十日とは日がたっていなかったので、かれが
着京したころには、先生自身もまだ十分にはおちついていず、運送屋から届けられたまま....
「日記」より 著者:宮本百合子
座に三人で出かけ、おみやげものを買う。 四月十一日(火曜)雨 明日英国皇太子が
着京せられる。雨にはふらせたくないと、自分迄も思う。どうもあやしい、と云って居る....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
フフ有難い、我身ながら天より幸福を授かったのだ」と妄想は常に自分勝手。 第八十八
着京 自分勝手の妄想は到る処に行わる。今や上野に着せんとする汽車の二等室内には....
「三国志」より 著者:吉川英治
きは、まったく冬になっていた。――建安十二年の十一月だった。 すぐ相府に出て、
着京の由を届けると、曹操は、荀※のふたりをして、鄭重に迎えさせ、翌日、曹操自身、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
り、幕府は即刻、工藤右衛門|次郎、諏訪三郎兵衛の両使を、都へ急派した。 それの
着京が、十月一日。 なおこの頃までも、日野の二朝臣は、六波羅の内に、室を分かっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
て、ここ関東から上方へのぼっている。 九月 十四日 二階堂出羽守、秋田城ノ介、
着京。 十六日 金沢貞冬、宇治ニ着。 十八日 大仏貞直、入京。 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ころにも、後醍醐の綸旨がかくされていたなどとは、疑ってみる者すらもなかったのだ。
着京の日から九日め。 名越尾張守は、その本軍七千余騎のうえに、“三|本傘”の旗....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
で、義貞は、 「まずよかろう」 と、旅装を解いた。 そして大塔ノ宮の御所へ、
着京の使いを立て、また自身は、その夕、千種忠顕の二条梨ノ木の亭をたずねて行った。....
「それから」より 著者:夏目漱石
動的の進退と思ってくれては困る。少し考があって、急に職業替をする気になったから、
着京の上は何分|宜《よろ》しく頼むとあった。この何分宜しく頼むの頼むは本当の意味....