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着任
「着任〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着任の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「寒山拾得」より 著者:森鴎外
ては話が成り立たぬから、ともかくもいたことにしておくのである。 さて閭が台州に
着任してから三日目になった。長安で北支那の土埃をかぶって、濁った水を飲んでいた男....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
事毎に島民の感情を害《そこな》ってばかりいる。税ばかり取立てて、道路一つ作らぬ。
着任以来、土民に官を授けたことが一度もない。アピアの街に対しても、王に対しても、....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ところがその斎藤先生が他界されました後、本年の二月に、正木先生が主任教授となって
着任されますと、この部屋の方が明るくて良いというので、こちらの東側の半分を埋めて....
「S岬西洋婦人絞殺事件」より 著者:夢野久作
古、智利、日本、等々々の一二等書記官どころを転々し、最後に支那、香港の領事として
着任しているようですが、その間に自分の趣味として手の及ぶ限り刺青に関する写真や、....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
「ほう、大尉どの。誰がやって来たのでありますか」 一週間ほど前に、この飛行隊へ
着任したばかりの戸川中尉が、電話帳を繰る手を休め、上官の方に声をかけた。 「うむ....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
に見つめ、 「はて、貴様の顔はばかにもやもやしているが、貴様は誰か」 「は、昨日
着任しました一等水兵マーロンであります。本日ただ今副司令当番となってまいりました....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
てならん」と高射砲隊長のK中尉がつぶやいた。 「やってくると申しますと……」今日
着任したばかりの候補生が訊きかえした。「敵機襲来なんですか?」 「うん」K中尉は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、頼まれてみると、自分も相当の興味を以て、快く当分の留守を引受けてみたまでです。
着任すると匆々《そうそう》、この人はまず胆吹王国の全体の人を見渡しました。 規....
「鶏」より 著者:森鴎外
石田小介が少佐参謀になって小倉に
着任したのは六月二十四日であった。 徳山と門司との間を交通している蒸汽船から上....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
たそうで、年は外の子供より一つ多い。腕っぷしが強く外の子供をいじめるというので、
着任のとき、分教場の主任から特にその子供のことを注意されたが、実は非常にいい子供....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
乗つて町のダンス・ホールへ通つていたのである。 それはそうと、増田健次巡査は、
着任以来なかなか評判がよく、以前の駐在は威張りん坊で振舞酒が利くというので、まず....
「光は影を」より 著者:岸田国士
市田青年とである。職工は総員三十五名、三分の一が女であつた。 さて、京野等志の
着任以来、工場は、徐々に面目を変えて行つた。殊に、厚生という面で、着々、不備な点....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
英国対日策の転換は、馬関戦争後におけるオールコック公使の召還と新公使パークスの
着任(慶応元年五月)をもって明らかにされた。 安政条約の勅許、下関償金に代えて....
「三国志」より 著者:吉川英治
へ立って行った。荊州東北、約百三十里の小都会である。 だが彼はそこの知事として
着任しても、ほとんど役所の時務は何も見なかった。地方時務の多くは民の訴え事である....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
なわれた。当時の軍司令官は村岡中将で、河本大佐はその直前転出し、板垣征四郎大佐が
着任したばかりであった。奉天の秦少将、吉林の林大八大佐らがいたように覚えている。....