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着到
「着到〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着到の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
のである。 家康は牀几《しょうぎ》に倚って諸大名の祝儀を受けていたが、忠直卿が
着到すると、わざわざ牀几を離れ、手を取って引き寄せながら、 「天晴《あっぱれ》仕....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
和歌山県の神主の総取締りする人が新聞で公言せしは、神社は正殿、神庫、幣殿、拝殿、
着到殿、舞殿、神餐殿、御饌殿、御炊殿、盛殿、斎館、祓殿、祝詞屋《のつとや》、直殿....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
う、お大尽《だいじん》の御来駕《ごらいが》!」
「名古屋|山三《さんざ》さまの御
着到!」
錆《さび》ごえを、ふりしぼるのもあれば、金切ごえを振り上げる女もあり....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
く筆に残して置いていただきたいものです、面《めん》はみんな揃っておりましょうな、
着到洩れはござんすまいな」 「ええ、その以前は知らず、やつがれがここへ加入させて....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
で、わたしの庭の遅桜も散りはじめた頃である。定刻の午後六時までに小石川の青蛙堂へ
着到すると、今夜の顔ぶれはこの間の怪談会とはよほど変わっていた。例によって夜食の....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
で、わたしの庭の遅桜も散りはじめた頃である。定刻の午後六時までに小石川の青蛙堂へ
着到すると、今夜の顔ぶれはこの間の怪談会とはよほど変わっていた。例によって夜食の....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
服|袴穿きで大玄関に出迎え、直ちに書院に案内して、先ず三宝に熨斗を載せて出して、
着到を祝し、それから庄屋格だけを次の間に並列さして、改めてお目通りという様な形式....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
たのもいうまではない。 さきに鎌倉へついた新田義貞は、かたのごとく侍所ノ別当へ
着到を告げ、同日問注所のある裁許橋の内へ入った。 裁許橋とは、市人たちの俗称で....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「どうも退屈だなあ十郎。――六波羅の返事はまだ来ないか」 「まだ見えませぬ」 「
着到の届けは今朝早く差し出してあるのになあ。もう午ちかいだろう」 「やがてと思わ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
おやかた」 老臣の安間了現だった。 ちょうど正成が東門を出てきたとき、正季の
着到が、彼からこれへつたえられた。 「了現」と正成は歩みも止めず「正季はいま着い....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
心かを、尊公みずから言っているようなもの。お帰んなさい」 「なに立ち帰れと」 「
着到に附すことはなり申さん」 「そうか」 「ご会議は明日もおこなわれる。明日は懈....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
を見ながら言った。 「このところ諸国の武門も、ぞくぞく入洛中のよしですが、武家の
着到は、すべて一おう六波羅奉行へ届け出る掟とか。……宿所割りなどの都合もあります....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
まもなく、総門外の額田為綱からも、 「ただいま、河内殿の一勢が、御門外に到って、
着到の届け出でにおよばれましたが、いかがなされまする?」 と、問い合せてきた。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
りまする」 しばらくすると、彼はまた、畠山国清をよんで、 「きのう今日の軍兵の
着到を見せい」 と、簿を取寄せていた。 管領の基氏が派してよこした東国勢やら....