着手[語句情報] » 着手

「着手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

着手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
来何か事業の事を時々思いふけっているようだったが、いよいよ計画が立ったのでそれに着手するためには、当座の所、人々の出入りに葉子の顔を見られない所で事務を取るのを....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
険性においてともに私の最もむしの好かぬ現象である。たとえば映画統制の手始めとして着手された日本映画協会は創立されてもう一年近くにもなるが、いまだかつて同協会が人....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
思い懸けない大手柄を樹てた。少くとも三百万の帝都人は、直ちに、避難と防毒の手配に着手することができた。所沢と立川との飛行聯隊、霞ヶ|浦と追浜の海軍航空隊、それか....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
、二十五六年前には全然社会から無視せられていた文芸の存在を政府が認めて文芸審査に着手したのは左も右くも時代の大進歩である。 文学も亦一つの職業である。世間には....
一坪館」より 著者:海野十三
残された者 そのうち銀座は、えらいいきおいで復興しはじめた。まずその第一|着手として、銀座八丁の表通を、一か所もあき地のないように店をたてならべることにな....
時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
アル向ニ対シ警告ヲ発スル次第ナリ。抑々今回ノ告白|対象ハ、余ガ数十年以前ニ研究ニ着手シ、一先ズ完成ヲミタル「長期性時限爆弾」ニ関スルモノニシテ、左記ニ列挙シアル....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
起すにきまっているので、「おいそれ」と会長にはならなかったのだ。もちろん、改革に着手するとなれば、ファラデー側の賛成者もあることは確なのである。そんな事で、チン....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
を撫して官軍の勢、利ならずと見るときは蹶起直に政府に抗せんとし、すでにその用意に着手したるものもあり。 また百姓の輩は地租改正のために竹槍席旗の暴動を醸したる....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
からか、何かの軍需工業を興すについて、まずその資金の調達、すなわち貸金の取立てに着手したとのことだった。 噂はやがて事実となって現れはじめた。祖父、曾祖父以来....
画道と女性」より 著者:上村松園
って繁っているのを、故意と単調に幽寂な味を見せようとしたものでした。 十月から着手してほぼ仕上ったのが、十二月にかかってからであった。ところが、十一月の末頃ま....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
の依頼を受けると殆んど毎日東京の諸寺を駈巡って格天井の蟠龍を見て歩いた。いよいよ着手してから描き終るまでは誰にも会わないで、この画のために亡師椿年から譲られた応....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
、初めは覇心欝勃として直ちに西欧大家の塁を衝こうとする意気込であったが、いよいよ着手するとなると第一に遭逢したのは文章上の困難であった。如何に因襲の旧型を根本的....
四十年前」より 著者:内田魯庵
の元気で一足飛びに欧米の新文明を極東日本の蓬莱仙洲に出現しようと計画したその第一着手に、先ず欧化劇の本舞台として建設したのが即ち鹿鳴館である。今でこそ樟脳臭いお....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
って可なり。しかして、無形上の文明すなわち余がいわゆる精神上の文明は、いまだ全く着手せざるがごとし。そのうち着手せるものは、ただ大・中・小学校の教育のみ。これ、....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
想を整頓して正月中頃から起草を始めようとしたとき、流感にかかり中止。その後、再び着手しようとすると今度は猛烈な中耳炎に冒されて約半歳の間、陸軍軍医学校に入院し、....