着膨れ[語句情報] »
着膨れ
「着膨れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着膨れの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家霊」より 著者:岡本かの子
中にたった一人坐った老人は寂しげに、そして審《さば》きを待つ罪人のように見えた。
着膨れてはいるが、大きな体格はあまり丈夫ではないらしく、左の手を癖にして内懐へ入....
「加護」より 著者:宮本百合子
な友の面を眺めずにはいられない気分になって来るのである。 その日も、お幾は厚く
着膨れた襟の下に同じ思いを抱きながら、お恵さんの門前で俥を降りた。 寒い日であ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
櫛巻、古天井の薄暗さにも一点の煤を留めぬ色白さ。惜い事に裸身ではないが、不断着で
着膨れていながら、頸脚が長くすらりとしていた。 「勝手が違ったね、……それでもこ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いって出たお甲は、まだ帰って来ない。その間に、同勢は風呂にはいり、旅舎のどてらに
着膨れて、 「やがて、藤次もお甲も見えるだろう、その間、こうしていてもつまらんじ....