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着荷
「着荷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着荷の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ましょう。さっそく電報を打っていちばん早い船便で取り寄せる事ににしましたから不日
着荷《ふじつちゃくに》する事と思っています。
今は夜もだいぶふけました。ハミル....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
か》りには持て余すほど荷が後から後からと出てくる。相生さんの話によると、多い時は
着荷《ちゃくに》の量が一日ならし五千|噸《トン》あるそうである。これがため去年|....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
はひとりで気をもむ伊之助だけが残った。本陣付属の問屋場もにわかに閑散になって、到
着荷物の順を争うがやがやとした声も沈まって行った時だ。隣宿|妻籠からの二人の客が....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
て注文部と小売部と連絡がないためか、店の陳列棚にそれが現存していても注文した分が
着荷しなければ送ってくれなかったりする。頼んだつもりのが頼んだことになっていなか....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
一枚だして、それに日附と時間とを書きこみ、それから裏面に「横浜税関倉庫ハ全壊シ、
着荷ハ三分ノ二以上損傷シタルモノト被存候」と報告を書きつけた。それをすぐ目に映る....
「王成」より 著者:田中貢太郎
にあがって平生と較べて三倍ほどになっていた。それが王成の着く前日になってたくさん
着荷があったので、価が急にさがって、後から葛布を持って来た者は皆失望していた。旅....
「アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
スンという係を呼びます。委《くわ》しい事はこの男からお聴き取り下さい」 この、
着荷係A・V・アンダスンの話しに依ると、問題の二個のトランクというのは、其の朝、....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
河岸へ上ってくる荷足《にたり》の一つに、今朝は歳末《くれ》を当て込みに宇治からの
着荷があるはずなので、いつもより少し早目に起き出た荷方の仙太郎は、提灯一つで勝手....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
元七さんが見えて――。」 「元七と言えば手前でございますが、お店《たな》に唐から
着荷があって、今日は手前、朝から一歩も屋外へは踏み出しませんが。」 「えっ、それ....
「白い路」より 著者:種田山頭火
って困ったという。まだ困った顔をしている。――滑稽な悲劇である。 夕方、駅から
着荷の通知があった。在金一切掻き集めて、受取に行こうとしているところへ、折悪く納....