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「着通し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

着通しの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
仲よしだともいう。その人の芸人|肌と来たら、米櫃に米がなくなっても、やわらか物は着通し、かりん胴の大切な三味線を質に入れて置いて、貸本屋の持って来る草双紙を読み....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
る。一度パリで買って私の気に入ったパンタロンは、よそ行きも常も婚礼も朝から晩まで着通して、今なお着用しているがさすがに、縞が磨滅して来た。惜しいものである。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の女一人を目の敵《かたき》として、女は絶えず素肌で来ているのに、自分だけは甲冑を着通して相手になって来た、それは勇者の振舞でもなんでもなく、卑怯な、強がりな、笑....
大岡越前」より 著者:吉川英治
。川千禽が何ときょうは多いことか。 約束の、師走の十三日。 市十郎は、いつも着通しの袷に、古編笠、窶れ刀の寒々とした姿を、お厩河岸の茶めし屋の前に見せ、よし....