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睡る
「睡る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
睡るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
、国民の意気はどんなに沮喪することでしょう。閣下は国民に対して甘すぎます。彼等に
睡る時間や喰べる時間や考えたり遊んだりする時間を与えるのは全く無駄なことです。そ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
った。 「そんなら帰りに寄りなされ、気をつけて行かっしゃいよ。」 物は言わず、
睡るがごとく頷くと、足で足を押動かし、寝ン寝子広き芭蕉の影は、葉がくれに破れて失....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
こんな体臭をもっているのだろうか。そんなことを考えているとなかなか睡れなかった。
睡るかわりに、変な夢をそれからそれへと見つづけていた。街の傍で始めてあった島田髷....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
て一時間ほどすると、(時計の針のうえだけでの夜だ、その時間には当直のほかはみんな
睡ることにしていた)当直の監視員がさわぎだした。 「たいへんです。ギンネコ号がわ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
の中に頭をつっこんで、はっと、睡りからさめることもあった。 “睡っちゃいけない。
睡ると死ぬぞ” そんな声が聞えたような気がした。玉太郎は自分の頭を扉にぶっつけ....
「火星探険」より 著者:海野十三
撃から安全に保護していた。 一応危機が去ったので、デニー博士は、乗組員に交代で
睡ることを命じた。 しかし博士は休養をとらず、これから火星人とどのようにして交....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
れにしても、租界の住民たちは、二十六日が去って一安心したものの、まだ枕を高くして
睡ることは出来なかった。そしてそれからというものは、市民たちは暗いうちに起きて、....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
ひっく。ああ、うまかった。久しぶりじゃったからのう。ひっく、ひっく。どりゃすこし
睡るとしよう」 遠慮を知らぬ金博士のことであるから、あわてるチーア卿を相手にせ....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
ちと可笑しいから、大きな石臼を見つけてきて、これを目の上よりも高くあげて、寝台に
睡る妖婆の頭の上にドーンとうちつける。ギャーッと一声放ったが、この世の別れ、妖婆....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
取られて出て来なすっても、不心得な小説孫が、式のごとき体装であるから、汽車の中で
睡るにもその上へ白髪の額を押当てて頂いた、勿体ない、鼠穴のある古葛籠を、仏壇のな....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
魔物の倒れたのを見た時、これをその犠牲などと言う不心得。 と俯向いて、熟と目を
睡ると……歴々と、坂下に居たその婦の姿、――羅の衣紋の正しい、水の垂れそうな円髷....
「明日」より 著者:井上紅梅
……」 と一声言ったまま元のように眼を閉じた。睡ってしまったのだろう。しばらく
睡ると、額や鼻先から玉のような汗が一粒々々にじみ出たので、彼女はこわごわさわって....
「多神教」より 著者:泉鏡花
て、機織の真似し、次第に聞惚れ、うっとりとなり、おくれ毛はらはらとうなだれつつ仮
睡る。) 仕丁 (揚幕の裡にて――突拍子なる猿の声)きゃッきゃッきゃッ。(乃ち面....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
めも、病身じゃによって、)と蜘蛛の巣だらけの煤け行燈にしょんぼりして、突伏して居
睡る小児の蚊を追いながら、打語る。……と御坊は縁起で云うのですが。 ――場所と....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
真実だ。許してくれ。そして軽蔑さしてくれ。」 「はなして……よ。」 しかも、打
睡るばかりの双の瞼は、細く長く、たちまち薬研のようになって、一点の黒き瞳が恍惚と....