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「睡魔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

睡魔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恐しき通夜」より 著者:海野十三
って喰ってかかるような口を利くのも、実はこうしないと、これからの僕の下手な話が、睡魔を誘うことになりはしないかと、心配になるのでね。 そこで、僕に云わせると、....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
は、不死の霊薬の重要な成分たることを主張した。仏教徒は、彼らが長時間の黙想中に、睡魔予防剤として広くこれを服用した。 四五世紀のころには、揚子江流域住民の愛好....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、蓮華燈が六つあるばかり。その明滅する灯の下で、鮨詰めの善男善女達が、襲いかかる睡魔を避けようためにか、蚊の唸るような声をあげて、必死とナンミョウホウレンゲキョ....
幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
かったぞ」 乗組員は、安心の色をうかべると、そのままごろりと横になった。俄かに睡魔がやってきた。みんな死んだようになって、睡眠をむさぼる。 船長も、いつの間....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
一時に出てきた。 二人はだいたい睨み合って、無言の業をつづけていたが、疲労から睡魔の手へ、彼等はなにがなんだか分らないうちに横にたおれて前後不覚に睡ってしまっ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
なった。 「眠っちゃいけねえ」とかれは自分をしかりつけた、がいったん襲いきたった睡魔はなかなかしりぞかない、ぐらりぐらりと左右に首を動かしたかと思うと障子に頭を....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
、コックリやりだすと、頭上から冷水をあびせる。つづいて前後左右から蹴とばされる。睡魔というものはシブトイもので、こんなにやられても、やられながらウトウトしている....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ように思ったが、実は首を浮かそうと思っただけで、彼女の身体の過半を占めかけていた睡魔が実際の行動をとめていたようだ。 「何か音がしたわね?」 ラクがこう呟くと....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
の覆面の老人によって堅く口止めされたことを心から恐ろしく思いながらも、襲って来る睡魔はどうすることも出来ず、彼はうとうと睡ったらしい。 こうして彼が目覚めた時....
石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
二 それから数分の後。N町の交番だ。 新米の蜂須賀巡査は、炎熱の中に睡魔と戦いながら、流石にボンヤリ立っていた。 そこへ一人のチンドン屋が、背中へ....
扉は語らず」より 著者:小舟勝二
怖を起させる場合であるらしい。 2 彼は闇の中で瞬たきをした。睡魔―敢えて此の場合「睡魔」と云う―が彼を見捨てようとして、足で彼の肩を蹴ったの....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
しかるに呉清源が衆人環視の対局の席で自然にコックリコックリやるというのは、その睡魔がいかに深刻なものであるか、連日の睡眠不足のほどが察しられようというものだ。....
郷愁」より 著者:織田作之助
十時間一睡もせずに書き続けた直後の疲労がまず眼に来ているのだった。眠かった。――睡魔と闘うくらい苦しいものはない。二晩も寝ずに昼夜打っ通しの仕事を続けていると、....
ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
とそう思った途端に、ぞおっと総毛だたんばかりの恐怖が身うちを突っぱしって、夢魔も睡魔も一ぺんに消しとんでしまった。カテリーナ・リヴォーヴナは、ぐるりと部屋のなか....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
なったので、座席に落付いてみると、一時に疲れが出てぐったりとなり、おまけにひどい睡魔に襲われて、ともすればうつらうつらとなるのだった。 ふと、近くで人の話声が....