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睨み合う
「睨み合う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
睨み合うの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
昇って這い上ったのである。 当然、樫田武平と由蔵との両人が、高い天井の暗がりで
睨み合うことになった。が、何分にも大きな声を出すことを許されぬ場合のこととて、互....
「旅愁」より 著者:横光利一
初の挨拶だった。外国にいると最初の挨拶の仕方が何よりも気にかかり、要らざることで
睨み合うことの絶えずあるのは、内地にいる人の想像も出来ない激しいものである。飛ん....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
へ出た。 「ヤッ!」 と三蔵も声をかけたがつと一足|後へ引いた。 双方無言で
睨み合う。 「さて、どうしたものだろうな。思い切って打ち込むかとにかく相手は代稽....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
れは真面目な感心な娘で、これも間違いございません」 「亀之介と小林との間に、何か
睨み合うような事情があるのを知っているか」 「ええっ、何と仰有る……」と芝山は顔....
「入学試験前後」より 著者:宮本百合子
さくなって控えているけれども、国語の時となると、気ものうのうとし、楽しく、先生と
睨み合うように意気込んで、二時間をすますのである。子供の自信や、無力でしょげた感....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
飛ばして、血眼で仕切ったでしょう。 可かろう、で、鍍金の奴が腕まくりをして、ト
睨み合うと、こけ勘が渋団扇を屹とさして、見合って、見合ってなんて遣ったんですって....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
スタスタこちらへ歩いて來た。見ると久保正三だ。例の急がない歩き方で近寄つて來て、
睨み合うようにして立つている私と男をゆつくり見較べてから 「いらつしやい」といつ....
「霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
生命虚栄の執着という、すべて人生を乱す魔道である。数億の人類が数億の眼を白うして
睨み合う。
睨み合う果てに噛み合いを初める。この地獄に似る混沌海の波を縫うて走る一....