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「矜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

矜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
他人を弁護することよりも困難である。疑うものは弁護士を見よ。 ×誇《きょうか》、愛欲、疑惑――あらゆる罪は三千年来、この三者から発している。同....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
な気さえしたのである。 「どうです、これは。」 田代君はあらゆる蒐集家に共通な誇《ほこり》の微笑を浮べながら、卓子《テーブル》の上の麻利耶観音と私の顔とを見....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
我我の性格上の特色は、――少くとも最も著しい特色は我我の意識を超越している。誇 我我の最も誇りたいのは我我の持っていないものだけである。実例。――Tは....
或る女」より 著者:有島武郎
ったのだ。不幸にも時と所とを間違えて天上から送られた王女であるとまで自分に対する誇《ほこり》に満ちていた、あの妖婉《ようえん》な女性はまごうかたなく自分なのだ....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
ひどく淫事を嗜《たしな》むようになったという事で、彼女は夜を重ねるごとに、自分の恃《ほこり》が凋《しぼ》んでゆくのを、眺めるよりほかになかった。あの動物的な、....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
って、多鶴子を促した。 じっとクッションの隅に身をすくめていることは、多鶴子の恃が許さなかった。多鶴子は黙ってうなずき、車の外へチョコレートの靴下に包まれた....
朱日記」より 著者:泉鏡花
ゃりまし。」 風の、その慌しい中でも、対手が教頭心得の先生だけ、もの問れた心のに、話を咲せたい源助が、薄汚れた襯衣の鈕をはずして、ひくひくとした胸を出す。 ....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
て斯かる新天地の現わるる時に、義を慕う者の饑渇は充分に癒さるべしとのことである。恤ある者は福なり、其故如何? 其人は恤を得べければ也、何時? 神イエスキリス....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
思われない、屍様図の半葉が暗示されてくるのであるが――もしそうだとすれば、夫人の恃の中に動いている絶対の世界が、あるいは、世にもグロテスクな、この爆発を起させ....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
々の枝に色鳥の種々の影に映った。 蓋し劇場に向って、高く翳した手の指環の、玉のの幻影である。 紫玉は、瞳を返して、華奢な指を、俯向いて視つつ莞爾した。 ....
古狢」より 著者:泉鏡花
ツや十ウのものを、わざと親たちは威しもしまい。……近所に古狢の居る事を、友だちはりはしなかったに違いない。 ――町の湯の名もそれから起った。――そうか、椎の....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
知った。自分の肉体を投げ出して、この男を堕ち切るまで堕落させるのだ。無頼な、恥も持もうけつけない、腐敗したような性格を作り、しまいには、この男に犯罪までも犯さ....
註文帳」より 著者:泉鏡花
いのは明にその品性を語り得た。お杉は一目見ると、直ちにかねて信心の成田様の御左、羯羅童子を夢枕に見るような心になり、 「さぞまあ、ねえ、どうもまあ、」とばかり....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
会を白眼|傲睨する意気であって、境遇上の満足でもまた精神上の安心でもまた思想上の持でもなかった。 その頃の二葉亭は生活上の必要と文芸的興味の旺盛と周囲の圧迫....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
た諸要素の厖大な織物であった。彼は縞羅紗ではなく綾絹だった。瞑想的な超越、個人的恃の強さ、官能の不安定、野心の執着、鑑賞力の豊富――これらの諸性質が、混合し、....