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矢柄
「矢柄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
矢柄の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ちろん、仕舞ぐらいは舞う者もある。笛をふく者もある。鼓をうつ者もある。その一人に
矢柄喜兵衛という男があった。名前はなんだか老人らしいが、その時はまだ十九の若侍で....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
っていた。またそれと同時に、熊城が石卓の上にあった鬼箭を持って来たけれども、その
矢柄は二センチに余り、鏃は青銅製の四叉になっていて、鴻の羽毛で作った矢筈と云い、....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
問具が、和蘭渡りとなったのであろうが、まず、大きな矢車と思えば間違いはない。その
矢柄の一つに、二布だけの裸体にした遊女を括り付けて、そこに眩暈を起させぬよう、緩....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
の窓の扉が、――その時まで細目に開いていたが、この時一杯に押しあけられて、主人の
矢柄源兵衛の顔が、戸外へ黒く突き出された。
「すっかり見もし聞きもしたよ。組頭へ....
「江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
止んだということです。 これも塚原|渋柿園の直話ですが、牛込の江戸川橋のそばに
矢柄何某という槍の先生がありました。この家に板橋在の者だといって住み込んだ女中が....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
断なく自分の姿をもう見つけたか? ……」と、弦之丞も先の用意の周密なのに驚いて、
矢柄を見ると切銘にいわく、 ――竹屋三|位藤原之有村。 のどかな音頭に櫓拍子....
「三国志」より 著者:吉川英治
手をやって、わッと口を開きながら矢を抜いた。しかし鏃はふかく頭蓋の中に止まって、
矢柄だけしか抜けてこなかったくらいなので、とたんに、彼の巨躯は、鞍の上から真っ逆....
「三国志」より 著者:吉川英治
ますが、先生もひとつ呉のために、十万の矢をつくっていただけまいか。もとより鍛冶、
矢柄師、塗師などの工匠はいくらでもお使いになって」 「ご陣中には今、そんなに矢が....
「脚」より 著者:吉川英治
彦太は、帳場の暇を見て、撃剣を習いに通った。 楓河岸に、伊能一雲の子、伊能
矢柄が住んでいた。一刀流で人格者だった。 「出精すれば、上がる質だ。飽まずに、や....