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「矢風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

矢風の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
島原の乱」より 著者:菊池寛
るに石火矢八十挺、二三十目玉から五十目玉までの大筒百挺、十匁玉より二十目玉までの矢風筒三百挺、六匁玉筒千挺、弓百張、長柄五百本、槍三百本、具足二百領、其他とある....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
た時、はたして後に、御家新の姿が見えた。と、闇黒の奥で弦音《つるおと》、とたんに矢風、藤吉とっさに泥に寝た。間一髪、矢は傍の小石を散らしてかちりと鳴る。呼吸を潜....
三国志」より 著者:吉川英治
しながら馳けたのである。 丘の上の隊も、河に沿って来た一群の軍勢も、曹操兄弟が矢風の中を凌いで馳け出した影を見ると、 「さては、名のある敵にちがいないぞ。逃が....
三国志」より 著者:吉川英治
み出て、舳艫をつらねて溯江して来た。 「オオ、牛渚だ」 「物々しい敵の備え」 「矢風にひるむな。――あの岸へ一せいに襲せろ」 孫策を始め、子衡、周瑜などの将は....
三国志」より 著者:吉川英治
向いた。 間もあらず、 「それッ」と、馬前はすでに、飛雪に煙る。 びゅッん!矢風は、身をかすめ、鉄鎧にあたって砕けた。ここかしこに、喚き、呻きがあがる。そし....
三国志」より 著者:吉川英治
か彼は博望の坡を踏んでいた。 すると果たして、鉄砲のとどろきと共に、金鼓の声、矢風の音が鳴りはためいた。旗を見れば玄徳の一陣である。夏侯惇は大いに笑って、 「....
三国志」より 著者:吉川英治
るるばかり石砲や火箭の轟きがこだました。 「あっ」 身をかくす隙もあらばこそ、矢風の中にいなないた彼の白馬はたちまち紅に染まり、雨よりしげき乱箭の下に、あわれ....
三国志」より 著者:吉川英治
まって、やがて天を焦がすばかりの火となった。 「呉兵だ」 「伏兵だぞ」 すでに矢風は急雨のごとく身辺をかすめていた。 かねての覚悟、関羽は偃月刀を馬上に持ち....
三国志」より 著者:吉川英治
味方の※芝とも別れ、部下とも散り散りになり、趙雲は日の暮るるまで、敵に趁われ、矢風に追われ、なお包囲から脱することができなかった。 高き丘に、夏侯楙の旗手が....
私本太平記」より 著者:吉川英治
を見ていた隅田勢は、鉦を鳴らして橋上を駈け出した。ほとんど、この方へは、いくらの矢風も吹かないうちに、はや北詰からも迫って来た楠木勢と、橋の真ン中で白兵戦になっ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。だがその高貞は、いくら誘ッても来なかった。最後の最後まで戦って、ついに新田勢の矢風のなかで戦死していた。 「いやだっ」 高時は、なんとしても、きかなかった。....