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知る人
「知る人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
知る人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
船員ですらが中にはいるのを躊躇《ちゅうちょ》した。どんな秘密が潜んでいるかだれも
知る人のないその内部は、船中では機関室よりも危険な一区域と見なされていただけに、....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
彼らは「非有」と「有」との相関していることを知った。 とは言え、時の始めの物語を
知る人があろうか。 この世界がいかにして創造されたかを誰が知っていよう。 その当....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
の一に過ぎない、而して四億近くの基督信者中其の幾人が真に神の救を見ることを得しや
知る人ぞ知るである、而して「諸の人」と云えば過去の人をも含むのであって、彼等も亦....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
った松ヶ谷学士には、すくなからぬ嫌疑がかけられていたが、その生死のほどについては
知る人が無かったのである。 惨劇は、満都の恐怖をひきおこすと共に、当局に対する....
「赤外線男」より 著者:海野十三
は、実にあまりに単純すぎるために、もう忘れてしまった人が多いようであるが、しかし
知る人ぞ知るで、識っている人にとっては、これ又奇怪な事件であることに、この迷宮事....
「地獄街道」より 著者:海野十三
じゃないかという話だった。なにしろどうにも手をつけかねるユダヤ結社のことだった。
知る人ばかりは知っていて、其の不気味な底の知れない恐怖に戦慄をしていたわけだった....
「河明り」より 著者:岡本かの子
ょうが、僕は物心ついてから、女のこの激しい争いに、ほとほと神経を使い枯らし、僕の
知る人生はただ醜い暗いものばかりでした」 生憎なことに、木下は生みの母より、堺....
「金属人間」より 著者:海野十三
捜査を依頼したのであった。 私立探偵蜂矢十六! この若い探偵について、一般に
知る人はすくない。しかし検察係官の中には、蜂矢十六を認めている人が、かなりある。....
「第四次元の男」より 著者:海野十三
と通って、ついに戸山ッ原の入口にと、さしかかった。 深夜の戸山ッ原! それは
知る人ぞ知るで、まことに静かな地帯である。地帯一帯を蔽う、くぬぎ林は、ハヤシの如....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
った事である。 ウララ夫人は一年のち、東京を去った。どこへ行ったのか、ハッキリ
知る人もなかったけれども、丁度そのころサンタマリア病院の若きマクレオ博士もそこを....
「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:井原西鶴
れたのをもって居らっしゃるのを見つけたんですよ、だから、御つれもないんだから誰も
知る人もありませんから殺してあの御金をおとりなさいよ」とささやいたので思いがけな....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
なれました、大きな船の上にはたくさんな人たちが乗りあっていましたがだれ一人として
知る人もなく、自分一人小さなふくろの前にうずくまっていました。 マルコの心の中....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
低くなって居る。此の決闘場は、周囲の歴史的雰囲気に色彩られて、其の来歴を少しでも
知る人々に特種な空想と異様な緊張を与えるのだが、通りすがりの人に取っても、正確に....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
革命党風の精悍剛愎が眉宇に溢れている状貌らしく考えていた。左に右く多くの二葉亭を
知る人が会わない先きに風采閑雅な才子風の小説家型であると想像していたと反して、私....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
気質やあるいは国家を飯の種とする政治家肌からではなかった。二葉亭の文学方面をのみ
知る人は政治を偏重する昔の士族気質から産出した気紛れのように思うが、決して※んな....