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「知事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

知事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
》を据えた台所さえ舅や姑の居間よりも遥《はる》かに重吉には親しかった。彼は一時は知事などにもなった或政治家の次男だった。が、豪傑肌の父親よりも昔の女流歌人だった....
或る女」より 著者:有島武郎
うな勢いで全国に広がり始めた赤十字社の勢力にもおさおさ劣らない程の盛況を呈した。知事令夫人も、名だたる素封家《そほうか》の奥さんたちもその集会には列席した。そし....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
ほどに、一軒料理屋を兼ねた旅店《りょてん》がある。其処《そこ》へ東京から新任の県知事がお乗込《のりこみ》とあるについて、向った玄関に段々《だんだら》の幕を打ち、....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
一度もなかったこの市民たちを、大いに緊張せしめる事の出来なかったのは、何としても知事以下の努力の足らざるところと思われる。 県庁も、駅も、郵便局も、警察署も焼....
断層顔」より 著者:海野十三
うその用意がとなりの部屋に出来ています」 カユミは、そういって、本日の特別の了知事項を告げた。 老探偵はむっくり起上った。すっかり白くなった長髪をうしろへか....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
いう姓名の青年であり、この臼井青年を紹介して来たのは、課長と同郷の大先輩である元知事|目賀野《めがの》俊道氏であった。しかし課長は、この大先輩に対し、あまり尊敬....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
でも存命で居ります――年を取ったのが、大勢と、村口に客の歓迎に出ておりました。県知事の一行が、真先に乗込んで見えた……あなた、その馬車――」 自動車の警笛に、....
黒百合」より 著者:泉鏡花
明治三十五年寅壬三月 一 「島野か。」 午少し過ぐる頃、富山県知事なにがしの君が、四十物町の邸の門で、活溌に若い声で呼んだ。 呼ばれたのは、....
雪霊記事」より 著者:泉鏡花
世に知られたこの武生の中でも、その随一の旅館の娘で、二十六の年に、その頃の近国の知事の妾になりました……妾とこそ言え、情深く、優いのを、昔の国主の貴婦人、簾中の....
狂人日記」より 著者:秋田滋
ことだろう。その晩、私は気が晴々して、気分も好く、若やいでいた。そして、その晩を知事の邸で過ごした。私は機知に富む男だと讃められた。 だが、私は血を見なかった....
余齢初旅」より 著者:上村松園
。揚州へ行けばきっとそういう婦人がいるという話をきいたのであった。ところがここの知事さんのところで働いている恰好の支那婦人をさがして駅長さんがつれて来てくれたの....
三枚続」より 著者:泉鏡花
月で流産しないとも限らぬのである。夫人は名を才子という、細川氏、父君は以前南方に知事たりしもの、当時さる会社の副頭取を勤めておらるる。この名望家の令嬢で、この先....
西航日録」より 著者:井上円了
山に接見す。午後、神戸入津。哲学館得業生潮田玄乗氏来訪あり。翌十七日午前上陸、県知事服部一三君および特別館賓伊藤長次郎氏を訪問す。午後伊藤氏、余を送りて本船に至....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
教授のような進歩的学者、作家では芥川龍之介、久保田万太郎の両氏、あるいは現京都府知事の蜷川虎三氏などがいる。 三中に入学した年の秋、学芸会があり、雄弁大会が催....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
を吹き金をもらうのだ。しかしそれだけでは生活が成り立たないので、ばあさんが大阪府知事の名が顧問として載っている「汎愛扶殖会」の帳面を持って寄付金を集めてくる。も....