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知性的
「知性的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
知性的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
ょせん》言えば一切は、主観上での測量に帰してしまう。けれども「感情的な意味」と「
知性的な意味」とは、たしかにその意味に於ける、感じの色合や気分がちがっている。例....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
近いものを持っている――例えば、A・ハクスリ)、モラルは更に機能的になって来て、
知性的な論理にまで接近する。こういう合理主義となれば、現代吾々が見ている様々の系....
「再び科学的精神について」より 著者:戸坂潤
うな意見である。日本精神を審美的表現性を有つと考えることは併し、要するに之を以て
知性的合理的表現に相応しからぬものとすることであるから、知識よりも人格、頭よりも....
「北京・青島・村落」より 著者:豊島与志雄
旧支那式建設であって、他は悉く近代建築である。風光の美もそれに加わって、何となく
知性的な眼を見開いてる感じがする。 この感じは、近代思想に眼覚めた支那青年を思....
「現代の詐術」より 著者:坂口安吾
と、私をジロリと見て顔をそむける。まことに、つらい。 私はこういう素朴な人情は
知性的にハッキリ処理することが大切だと考える。人情や愛情は小出しにすべきものじゃ....
「ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
意味なんです。審査員は無能、旧式ですわね。新時代のうごき、新しいアトモスフェア、
知性的新人ですわね、そういった理解はゼロに等しいと思ったんです。でも、然し、陳腐....
「探偵小説を截る」より 著者:坂口安吾
偵小説の本道だという思いこみ方で、他の芸ごとに比して、探偵小説がいかに幼稚な、無
知性的な状態に安住しているかということがわかる。 描写や表現の形式に於て、かく....
「哲学入門」より 著者:三木清
なく、全体の人格に関わるものである。またアリストテレスにとっては、知識はまさに「
知性的徳」として人間の生活の最高の形態であり、この徳に至るためには段階的に「倫理....
「志賀直哉に文学の問題はない」より 著者:坂口安吾
守思想には正統的な健全さと目され、その正統感は、知性高き人々の目すらもくらまし、
知性的にそのニセモノを見破り得ても、感性的に否定しきれないような状態をつくってい....
「切捨御免」より 著者:坂口安吾
かの追求が残されているにも拘らず、首実検が終ると共に、容疑薄れる、とくる。その非
知性的なること、論断の軽薄なること、まことに、呆れ果てたる有様である。 警視庁....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ど。」 敏子の言葉つきには、道江と同じ意味のことを言うにしても、どことはなしに
知性的なひらめきがあった。次郎には、それがはっきり感じられた。それだけに、彼の道....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ます。しかし、すいぶんむずかしい生活ですね。」 どちらかというと、青白い顔の、
知性的な眼をした、しかし十分労働できたえたらしい、がっちりした体格の持ち主だった....
「書について」より 著者:高村光太郎
均衡の制約。筆触の生理的心理的統整。布置構造のメカニズム。感覚的意識伝達としての
知性的デフォルマシヨン。すべてそういうものが基礎となってその上に美が成り立つ。そ....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
意味で、芭蕉は真のリアリズムの詩人であった。しかし彼のリアリズムは、決して単なる
知性的冷静の観照主義ではなかった。反対に彼は、人間性の普遍な悲しみを体験して、本....
「四つの都」より 著者:織田作之助
は希望している。微笑は叡智の表現である。私はこの青年の知性というものを、いわゆる
知性的な言動を一切描かぬということによって逆説的に表現してみようと思った。 さ....