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知恵
「知恵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
知恵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
積み乗せて、倉地が双鶴館《そうかくかん》に着いて来た。葉子は女将《おかみ》の入れ
知恵でわざと玄関には出迎えなかった。葉子はいたずら者らしくひとり笑いをしながら立....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
ひやりとしてきた。「すると先生、火星の生物というのは、わが地球の人類よりはずっと
知恵があるのですね」 「もちろんのことじゃ。だからわれわれ地球上の学問は、火星の....
「千年後の世界」より 著者:海野十三
顔の美醜ほど、昔人類を悩ましたものはありません。だが考えてみると、あの頃の人間も
知恵のない話でした。顔の美醜とは、いわゆる顔を構成している要素であるところの眼や....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
のできた経験の総和は到底範囲の大きいものにはなり得なかった。そうして種族中で一番
知恵のある人間がいわゆる「医術者」(Medizinmann)となってこの経験を利....
「振動魔」より 著者:海野十三
うことを一向に注意してやらなかったのです。無論、すべては、物理教師だった貴方の悪
知恵だったのです。貴方はそのことを、巧みに隠していましたね。 貴方は、柿丘氏死....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
許されないのだ。――遂にこの計画は実行ができないのであろうか。 ところが人間の
知恵なんて恐ろしいもので、僕はとうとう二尺ばかりの棒切れを手に入れることができた....
「蠅男」より 著者:海野十三
いるのであろう。 怪漢蠅男ほど頭の働く悪人は聞いたことがない。彼奴はすこぶるの
知恵者であり、そして云ったことを必ず実行する人間であり、そして人一倍の見栄坊だ。....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
。茶の湯に用いられた器具の製造のために、製陶業者のほうではあらん限りの新くふうの
知恵を絞ったのであった。遠州の七窯は日本の陶器研究者の皆よく知っているところであ....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
置くつもりだった。馴れるものか馴れないものか、僕はそれを問題にするほど、トンボに
知恵があるかとは思っていなかった。が、できるものなら、何か食わせて、少しでもこの....
「海底都市」より 著者:海野十三
後の世界の、動く道路の上で思いたったのである。これから僕は、この実現に、あらゆる
知恵をしぼり、あらゆる努力を払い、一日も早く目的を達したいと思う。 「あっ、待て....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
いや、おれにも、どっちがどっちか、わからなくて困っているんだ」 すばらしい
知恵 太刀川青年の作戦計画は、どうやら図にあたったようである。 彼があやうい....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
一、縮小して世界を観ることを得。 一、各地の風俗を知るの便あり。 一、皆|其の
知恵者より成れり。 一、沈黙にして雄弁なり。 一、朋友と面座上に接す。 一、其の....
「海亀」より 著者:岡本綺堂
顔の色も幾分か変ったかも知れない。 「その場合、君にしても櫂を取って防ぐくらいの
知恵しか出ないだろう。」と、清はあざわらうように言った。「そんな常識的な防禦法で....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
仇の泥棒猟師の女房にコロリと一杯喰ってアベコベにフン縛られる田舎相撲らしい総身に
知恵の廻り兼ぬるドジを時々踏むほかは、皆余りに出来過ぎている。なかんずく、親兵衛....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
と吹聴したればこそ、師直の胸に道ならぬ恋の種を播いたので、下世話にいう「無い子に
知恵をつけた」その責任は自分にもある。勿論それに対してどんな返しをよこそうとも、....