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短気
「短気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
短気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
った。それは僕が養家の父母を、――殊に伯母を愛していたからだった。
僕の父は又
短気だったから、度々誰とでも喧嘩《けんか》をした。僕は中学の三年生の時に僕の父と....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
。 「それも災難で仕方がない。早く家《うち》へ帰って御主人に謝まるがいい。決して
短気や無分別を起してはいけない」 もしや川へでも飛び込むかと危ぶんだらしい一人....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
ます。さすがのカーライルもそうであったろうと思います。それで腹が立った。ずいぶん
短気の人でありましたから、非常に腹を立てた。彼はそのときは歴史などは抛りぽかして....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
それじゃ、わしたちはでかける。あとは頼みます。これから毎日、あんたの無事を祈る。
短気をおこさぬようにな」 と、戸倉老人は、小竹の肩をかるく叩いて、眼に涙をうか....
「海底都市」より 著者:海野十三
たまえ」 と叫んだ。 タクマ少年は、けげんな顔をして足をひっこめた。 「君。
短気《たんき》を起さないがいいよ。川の中へはまって、あっぷあっぷするのは、いい形....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
ゃ、もうその辺でよろしかろう」 金博士は、庶民階級がすきだと見えて、いつになく
短気を出さず、淳々として丘へあがった船上で、通俗講演を一くさりぶったのであった。....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
うまで言われて、仏天青は、これ以上、すね者扱いされるのがいやだった。それは、彼の
短気というか、潔癖のせいであったろう。とにかく、彼は機嫌を直したことにして、座席....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
あ、こんどだけは私のいうところに従ってください。そしてここをさよならするまでは、
短気を出さないように頼みますよ」 「帆村班員は、よくそんなに落着いていられるなあ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
い」 「俺はこれから、ちょっと上へのぼって、飛行島の様子をさぐってくる。お前は、
短気をおこさず、ここに待っていろ」 「はっ。上官、杉田もぜひおつれください。私と....
「良人教育十四種」より 著者:岡本かの子
、後のは持前の性質ゆえ修養とか信仰とかを勧めて、根本的に直すのが愛である。一たい
短気な人は速力が気に入るのだから何でも手っ取り早く先手を打って、先に望むことをし....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
ない愚人もあるが、八犬士は皆文武の才があって智慮分別があり過ぎる。その中で道節が
短気で粗忽で一番人間味がある。一生定正を君父の仇と覘って二度も失敗なっている。里....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
一|手桶汲んであら、可いか、そしてまあ緩々と思案をするだ。 思案をするじゃが、
短気な方へ向くめえよ、後生だから一番方角を暗剣殺に取違えねえようにの、何とか分別....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
はならぬぞ、弘法様のおつかわしめは。」 私はぐうたらな癖に、かッとなる、発作的
短気がある。 「お冬さん、死のう。」 「……嬉しい。」 「ただし、婆を打殺して。....
「妖怪学」より 著者:井上円了
。慎むべし。 八白に生まるる人は、性剛にして、表は温順なるものなり。しかれども、
短気を起こすゆえ、事を破ることあり。また、思慮深くして、急なることも心を落ち付け....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
菩薩は自分より力の上の方と思うから頼むのですから、頼んだ以上、こちらの当て推量や
短気な勝手注文よりむこうの取捌き方や始末の方が上だと思わねばなりません。自分の考....