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「矯める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

矯めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道楽と職業」より 著者:夏目漱石
い。したがってこの孤立支離の弊を何とかして矯《た》めなければならなくなる。それを矯める方法を御話しするためにわざわざこの壇上に現われたのではないから詳《くわ》し....
去年」より 著者:伊藤左千夫
う法もない。これはどうしても国家が育児に関する何らかの制度を設けて、この不公平を矯めるのが当然だ。第二の社会に自分の後継者を残すのは現社会の人の責任だ。だから子....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
ているのだから、思わざるも甚だしいものだといわねばなるまい。「物質文明の幣竇」を矯めるための宗教は、いうまでもなく徹底した精神主義の他にはないはずだ。ところがこ....
丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
るのでなければ、その人の人格をゆるめ弱めるという結果を生ずるだろう。……この弊を矯めるには演奏会で受けた感動を、その後に何か主動的な方法で表現しないではおかない....
科学論」より 著者:戸坂潤
って、歴史的伝統に沿うて、又階級的利害に左右されて、撓めるだろう(撓めずに却って矯める場合もあるが)。だが少なくとも科学的世界の内容だけは、初めから実在の模写そ....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
は却って正に唯物論に他ならぬ唯物弁証法だった。生の哲学や神秘説やは、機械論の角を矯めるために、論理の牛を殺して了ったものだが、機械論の方は依然生き残っているわけ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
しろ別当従属の地位にいて坊さんから傭われていたような有様であった。政府はこの弊を矯めるがために神仏混淆を明らかに区別することにお布令を出し、神の地内にある仏は一....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
徒弟を孚むうえでの鞭ともなり、ただひたむきにその道へと駆り立てる。鞭は徒弟の曲を矯めるためとも、また、師匠自らの惰を戒めるためともみられる。師匠は、徒弟を多くと....